東京外為:ドルがもみ合い、米国材料控え動きにくい-107円台後半

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=107円台後半でもみ合い。この日は米国で米連邦公開市場委員会(F OMC)議事録や住宅着工など、今後の金融政策を占う上で注目の材料が発表 されるため、内容を見極めたいとの意向から積極的な売買を手控える向きが多 く、これまでのところ20銭程度の値動きにとどまっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプレジデン トは、米国の経済指標やFOMC議事録の公表を前にしての状況ということも あり、アジア時間は基本的に動きにくいといい、日中のドル・円相場について は、「107円台後半のゾーンを中心としたもみ合いと考えるのが一番妥当」とみ ている。

FOMC議事録、住宅着工に注目

この日は米国で1月29、30日のFOMC議事録とともに、1月21日の緊 急会合の議事録が公表され、合計1.25ポイントの連続大幅利下げに踏み切った 議論の詳細が注目される。

一方、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 この日発表される1月の住宅着工件数は年率換算で前月比0.4%増の101万件と、 前月の同100万6000件からほぼ横ばいとなり、16年ぶりの低水準近くにとどま ったとみられている。また、先行指数の住宅着工許可件数は同1.7%減の105万 件と、過去16年間で最低水準となったもようで、住宅市場の低迷が今年も米経 済成長の重しとなる見通しが示されそうだ。

そのほか、1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比では4.2%上昇 と、06年6月以来の高い伸びが予想されている。食品とエネルギーを除くコア 指数は同2.4%上昇の見通し。

全米ホームビルダー協会(NAHB)が19日発表した2月の米住宅市場指 数は20と、前月の19を上回った。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予 想中央値は19だった。同指数で50を下回る数値は住宅建設業者の多くが現況 を軟調とみていることを示す。

米国の景気下振れリスクと金利先安観

日本銀行は20日午前、1月21、22日の金融政策決定会合の議事要旨を公 表した。それによると、何人かの委員が米国経済について「下振れリスクは高 まっており、軟着陸の時期には不確実性がある」と述べたことが分かった。

ミネアポリス連銀のスターン総裁は19日、ミネソタ州で講演、米経済には 1990年代初期のような経済成長を妨げ、失業率を上昇させるより広範な信用収 縮のリスクが存在していると語った。スターン総裁はまた、講演後に記者団に 対し、利下げ打ち止めの時期を見極めるのは困難だと語った。同総裁は2008年 のFOMCの投票メンバー。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、3月18日にFOMCが3%のFF金利誘導目標を少なくと も0.50ポイント引き下げる確率は100%となっている。

米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは19日発表した 文書で、銀行20行が米金融保証会社(モノライン)格下げから最も影響を受け る資産担保証券を約1200億ドル(約12兆9000億円)保有していることを明ら かにした。モノラインが格下げとなれば、20行の引当金は少なくとも70億-100 億ドル、一段と深刻な状況では、200億-300億ドルの引当金計上を迫られる可 能性があるという。

米材料控え値動き鈍化

19日の海外市場ではドルが下落。対ユーロでは一時、1ユーロ=1.4757ド ルと今月5日以来の安値を付けたほか、対オーストラリア・ドルでは昨年11月 9日以来、対ニュージーランド(NZ)ドルでは同7月26日以来の水準までド ル安が進んだ。

また、ドルは対円でも欧州時間に一時、1ドル=107円22銭と同13日以来 の水準まで下落。その後は欧州株や米国株の動向をにらみながら一進一退の展 開が続いたが、ドルは徐々に下値を切り上げ、107円台後半で東京市場を迎える と、午前9時前には107円97銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)ま でドルが強含んだ。

ただ、108円台へドルを買い上げる動きは見られず、その後はドルが伸び悩 む格好となっている。

ユーロ・円も朝方に一時、1ユーロ=159円台を回復したが、前日の海外市 場に付けた1月末以来の高値、159円07銭まであと3銭のところで頭を抑えら れ、その後は158円台後半へ値を戻している。

みずほ信託銀行資金証券部の金子和広調査役は、東京時間日中のドル・円 相場は株をにらみながら上下する可能性があるものの、徐々に米国の材料への 警戒感から動きが鈍る展開を予想している。

19日の米株式相場は下落。ニューヨーク原油先物相場がバレル当たり100 ドルを上回ったことから、消費関連株とテクノロジー株が売られた。また、20 日午前の東京株式相場は下落しており、日経平均株価は一時、前日比130円近 く下げる場面も見られている。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Hidenori Yamanaka

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