米国債:10年債利回り1カ月半ぶり高水準-インフレリスクで売り(2)

米国債相場は下落。10年債利回り は1カ月半ぶりの高水準となった。インフレ高進で米政策金利引き下げ が抑制されるとの観測が背景。

全米ホームビルダー協会(NAHB)がこの日発表した2月の米住 宅市場指数が2カ月連続の上昇となったことも、米国債売りにつながっ た。トレーダーの間では米連邦公開市場委員会(FOMC)が次回定例 会合で0.75ポイントの利下げを実施するとの見方が弱まった。

資産運用会社セージ・アドバイザリー・サービシズのパートナー、 マーク・マックィーン氏は「米利下げ局面はほぼ終了している。という のも市場がこれ以上は容認しないからだ」と指摘。「日ごとに市場参加 者はリセッション(景気後退)入りするとの確信を弱めつつある」と述 べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 3時8分現在、10年債利回りは前営業日比11ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)上昇して3.88%。一時は3.91%と1月4日以来 の高水準を付けた。10年債価格(表面利率3.5%、2018年2月償還)は 7/8下げて96 7/8。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利 先物相場の動向によると、3月18日にFOMCが3%のFF金利誘導目 標を少なくとも0.50ポイント引き下げる確率は100%。

10年債と2年債の利回り格差

2年債利回りは前営業日比13bp上昇して2.04%と、今月7日以来 の高水準を付けた。インフレに一層敏感な10年債の利回りは2年債利回 りを1.85ポイント上回った。同利回り格差は14日には1.93ポイントと、 04年7月以来の最大に拡大していた。

ドイツ銀行のプライベート・ウェルス・マネジメント部門で運用に 携わるゲーリー・ポーラック氏は「FOMCが利下げを継続し、今後、 景気が拡大するとともにインフレ率が上昇する見通しから、利回り曲線 の勾配が一段と急になるとみている」と語った。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた31人のエコノミスト調査の予 想中央値では、20日に発表される1月の消費者物価指数は年率4.2%へ の上昇が見込まれている。

インフレ高進

シティバンク・グローバル・ウェルス・マネジメントの債券・為替 ストラテジー担当ディレクター、ドン・アレグザンダー氏は「インフレ 率のトレンドは米連邦準備制度(FRB)が適正と見る水準を上回って いる。長期債は魅力を失っている」と指摘した。

原油相場はこの日バレル当たり100ドルを上回り、6週間ぶりの高 値を付けた。ガソリン先物相場も過去最高値に上昇し、インフレ懸念が 強まった。投資家はまた、インフレヘッジの目的から金属を含む原材料 にも買いを入れた。

全米ホームビルダー協会(NAHB)がこの日発表した2月の米住 宅市場指数は20だった。前月は速報値の19から修正されなかった。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は19だった。同指数で 50を下回る数値は住宅建設業者の多くが現況を軟調とみていることを示 す。

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