米エクソンモービル、イーライリリーの株価評価は低過ぎか-利益好調

米石油大手エクソンモービルの2007年利益 は上場企業として史上最高。米医薬品大手イーライリリーの08年利益はここ10 年で最大の伸びを示す可能性があり、液晶表示装置(LCD)ガラス大手の米 コーニングの利益率は今年、過去20年で最高となる見通しだ。

それでもこの3社の株価収益率(PER)は、18年ぶりの低水準となって いる米S&P500種株価指数のPERを下回っている。

S&P500指数構成銘柄中、これまでに第4四半期決算を発表した412社の 同四半期純利益は、金融機関の信用損失を背景に平均19%減少した(ブルーム バーグ調べ)。ただ、金融機関を除けば18%増益となる。ブラックロックやウェ ルズ・キャピタル・マネジメントは、収益の伸びと低い株価評価を考えると、 エネルギーや医薬品、家電関連などの非金融株に妙味があると指摘する。

ウェルズ・キャピタルの主任投資ストラテジスト、ジェームズ・ポールセ ン氏は「ファンダメンタルズ(基礎的諸条件)はかなり良好なのに、懸念の方 がバリュエーション(株価評価)の鍵を握ってしまっている。多くの企業は依 然として利益を生み出している」と語る。

S&P500指数をブルームバーグ実施のアナリスト調査による08年予想1 株利益で割ると13.71倍。同指数のPERが最後に14倍以下だったのは1990 年10月だ。

同指数構成業種で最も株価評価が低いのは銀行や証券、保険、不動産で、 PERは予想利益に対して10.91倍。金融業を除けば14.2倍だが、1995年11 月以来の低水準だ(ブラウン・ブラザーズ・ハリマン調べ)。

ブルームバーグのデータによれば、非金融企業の四半期利益はここ約2年 で最大の伸びを記録する勢い。08年は10%増益となる可能性がある。

ブラックロックの世界株式投資責任者、ロバート・ドール氏は「金融機関 の収益には下押し圧力がかかるだろうが、市場を構成する残る企業は予想以上 に良い」と指摘。「ファンダメンタルズが良好で適正価格で売られる銘柄は存在 し、これら株式の保有にわれわれは前向きだ」と語る同氏は、エクソンモービ ルなどのエネルギー関連や医薬品銘柄を例に挙げた。