日本株は上昇へ、欧州決算期待で金融高い-市況高受け非鉄買い(2)

東京株式相場は上昇する見通し。今週予 定されている英金融機関バークレイズなどの2007年10-12月期決算が好調で、 増配を発表する見通しと一部で伝わっている。カタール投資庁がクレディ・ス イス・グループの株式を買い増すとともに、欧米銀行株の購入に今後1年で約 150億ドルを投じる方針を示したこともあり、信用リスク不安の後退で銀行や 保険などの金融株に投資資金が流入しそうだ。

水戸証券の松尾十作投資情報部長は、「欧州で金融関連の好材料が出てお り、前日に軟調だった保険や銀行などへの買い戻しが相場全体を押し上げる動 きが期待できる」との見方だ。

また松尾氏によると、日本時間今夜の米株相場を占う上で注視されるシカ ゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のナスダック100指数先物が基 準価格に比べて2%近く上げていることも、「市場参加者の心理を上向かせる 要因になる」という。

このほか、18日のロンドン金属取引所(LME)で銅やニッケルなどが上 昇し、評価益や販売単価にプラスに働く非鉄関連株も買われる可能性がある。

ただ、今週は海外で重要イベントを控えている上、18日の米国株式相場が 休場だったことから、米国の景気や株式相場の動向を見極めるまで積極的な売 買はしにくい状況で、株価指数の上値は限られそうだ。

欧州株は上昇、銀行買われる

18日の欧州株式相場は、銀行や金属メーカーを中心に上昇。スイスの大手 銀クレディ・スイス・グループはここ3週間で最大の上昇となった。カタール が同行の株式買い増しを明らかにしたことが買いにつながった。増配期待から、 英銀バークレイズとロイズTSBグループも高い。金属相場の上昇を背景に、 オーストラリアの鉱山大手BHPビリトンも上げた。

ダウ欧州株価指数は前週末比1.9%高の323.53で終了。18産業グループ すべてが上昇した。英国FT100指数は前週末比159ポイント(2.8%)高の

5946.60。ドイツのDAX指数は同135.12ポイント(2%)高の6967.55。フ ランスのCAC40指数は同90.01ポイント(1.9%)上げ4861.80で終了した。

カタール首相、米欧銀に150億ドル投資計画

カタールのハマド・ビン・ジャシム・ビン・ジャブル・サーニ首相は、同 国がクレディ・スイス・グループの株式を買い増していることを明らかにする とともに、米欧の銀行株購入に今後1年で、最高150億ドル(約1兆6200億 円)を投じる方針を示した。

カタール投資庁(QIA)最高経営責任者(CEO)でもある同首相は、 ドーハでの17日のインタビューで「われわれはクレディ・スイスと関係があ り、実際に市場から同社株の一部を購入したが、まだその過程が半ばであるた め、何%の株式を保有しているかは言えない」と話した。

LMEは全面高

18日のLMEでは、銅やすず、ニッケルなどを中心に全面高となった。銅 先物相場(3カ月物)は前週末比3.2%高の1トン当たり7974ドルで、4カ月 ぶり高値に上昇した。金属価格高が収益にプラスに働く、住友金属鉱山や三菱 マテリアルなど非鉄株が買われる場面もありそうだ。

ディスコ上昇か、サクラダは下落公算

個別では、08年3月期の年間配当は前期並みの75円程度(従来予想は73 円)となる公算が大きい、と19日付の日本経済新聞朝刊が報じたディスコが 上昇する可能性がある。主力のオフィス関連事業の売り上げが伸び07年12月 期連結営業利益が前の期比17%増になったイトーキ、オートモーティブ事業の 拡大などにより07年12月期連結営業利益が前の期比13%増となったスミダ コーポレーションも買われそうだ。

半面、一部大型物件の収益率低下などにより08年3月期業績予想を下方 修正したサクラダ、大型クリーン化設備の価格競争などが影響し07年12月期 単独営業利益が前の期に比べ40%減となった日本エアーテックが軟調な展開を 強いられそうだ。