米国債(15日):10年債反発-NY連銀指数と消費者信頼感の低下で

米国債市場で10年債相場は4日ぶりに 上昇。ニューヨーク連銀製造業景況指数がマイナス圏に転落し、ロイター・ミ シガン大学消費者マインド指数が低下したため、買いが優勢になった。

2年債相場は週間ベースで、9週連続で上昇、1998年以来の長い上昇基 調となった。景気の一段の下振れリスクを回避するため、米連邦公開市場委員 会(FOMC)が3月18日の定例会合で0.75ポイントの利下げに踏み切る との見方がやや強まった。

FTNファイナンシャルのポートフォリオ戦略担当上級副社長、ビンセン ト・バボースキ氏は「米国債利回りがこれほど低いのは、リセッション入りす る可能性が高く、信用不安が拡大していることが主因だ」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後2時3 分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01 ポイント)低下して3.77%。10年債価格(表面利率3.5%、2018年2月償 還)は13/32上げて97 3/4。利回りは週間ベースでは13bp上昇と、昨年 12月14日に終わった週以来で最大。

9週連続の低下

2年債利回りはこの日、2bp上昇の1.90%となった。一時は1.82%と 2004年4月以降の最低水準に低下する場面があった。週間では1bp低下し た。メリルリンチの債券テクニカルストラテジスト、ウォルター・バーク氏に よると、2年債利回りは1.6%まで低下する可能性がある。

2年債利回りの9週連続低下は、ロング・ターム・キャピタル・マネジメ ント(LTCM)の事実上の破たんを受けた金融市場の混乱に対応するため、 緊急利下げが実施された98年10月以来の最長。

2年債と10年債の利回り差は7bp縮小し、185bp。1日の縮小幅と しては昨年12月12日以来で最大。前日は193bpまで拡大した。

スターリング・ファイナンシャル・インベストメント・グループのチーフ 市場ストラテジスト、ジョン・キャリー氏は「利回り曲線のスティープ化を予 想した取引は行き過ぎたため、これ以上スティープ化する可能性は低そうだ」 と述べた。

相場の方向転換を示すとされる指標も利回り差の縮小を示唆している。利 回り曲線の相対力指数(RSI、期間9日)は78。前日には92.7まで上昇し た。一般的に70を超えれば、利回り差が縮小し、30を下回ると拡大し始め るといわれる。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、3月18日にFOMCが3%のFF金利誘導目標を0.75 ポイント引き下げる確率は32%。前日の30%から上昇した。0.5ポイント利 下げの確率は68%。

今週は金融保証会社(モノライン)が格下げを受けた場合、地方自治体の 資金繰りが困難になるとの見方が米国債買いにつながった。

ホイジントン・インベストメント・マネジメントのチーフエコノミスト、 レーシー・ハント氏は14日のブルームバーグテレビジョンとのインタビュー で、「州政府や地方自治体の格付けが引き下げられれば、資金調達コストが上 昇する。地方政府の資金調達能力は著しく低下する恐れがある」と述べた。

FGICの事業分割

ニューヨーク州保険局によると、モノラインのFGICは事業を2分割す るため、新たな事業免許の取得を申請した。同局のノイシュタット報道官が15 日、電話インタビューで明らかにした。格付け会社ムーディーズ・インベスタ ーズ・サービスが前日、FGICのモノライン部門の格付けを最高の「Aa a」から引き下げたため、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン 関連証券など仕組み債の保証部門と切り離すことにより、同社は地方債を保護 する。

米財務省が15日に発表した統計によると、外国の政府や投資家と米居住 者との間の中長期金融資産取引額は昨年12月に外国人からみて565億ドルの 買い越しと、前月の同909億ドルから減少した。日本や英国の中銀が米国債を 売ったのが影響した。短期金融資産を含む海外投資家による米金融資産買い越 し額は604億ドルで前月の1508億ドル(速報値1499億ドル)を大幅に下回 った。

消費者信頼感

2月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は69.6と、 1992年2月以来の低水準に落ち込んだ。1月の確定値は78.4。

ニューヨーク連銀が15日に発表した2月の同地区の製造業景況指数はマ イナス11.7(前月9.0)に低下した。マイナスは2005年5月以来。同指数 ではゼロが景況の拡大と縮小の境目を示す。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告により、15日は午後2時まで の短縮取引となった。18日はプレジデントデーのため休場。

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