サッポロH:戦略投資450億円、2年で-中計業績目標引き下げ(2)

米系投資ファンドのスティール・パートナーズ から買収提案を受けているサッポロホールディングスは15日、2008年度から09年 度の中期経営計画を発表した。09年12月期の連結売上高目標は07年12月期実績と 比べ微増の4510億円、営業利益は同25%増の155億円とした。

現行の中期計画は、08年12月期までの3カ年計画で同年12月期での売上高目 標を5200億円、営業利益は280億円としていた。今回の計画は目標年次を09年12 月期にしたうえで、目標の水準を現行計画よりも引き下げた。ROE(株主資本利 益率)目標も09年12月で3.6%と、現行計画の最終年度目標である10.0%に比べ 大幅に低い水準に設定し直した。

会見に出席した村上隆男社長は、目標年数を今までの3年から2年に変更した ことについて、「何が起きるか分からない事業環境で、不確実な中でも、計画がで きるだけ確実にみえるところに設定した」と説明し、今回の2カ年計画は「多少の 環境変化があっても最低限達成すべき目標」と述べた。

同社が同時に発表した前期(07年12月期)連結決算によると、売上高は4490 億円、営業利益は124億円。今期(08年12月期)予想は、原材料高騰によるコスト 高を固定費削減などで吸収し、売上高が4492億円、営業利益は135億円と前期を上 回る見通しとしたが、現行計画の目標値とは大きなかい離が生じていた。

米モルガン・スタンレー証券と提携した不動産事業では、恵比寿ガーデンプレ イスの収益力向上など保有資産の価値向上策を新中計に盛り込んだ。高付加価値へ の事業構造改革や新規不動産物件の取得、M&A(企業の合併・買収)などを目的 とした戦略投資に450億円、設備投資に200億円を充てる計画。金融負債は350億円 削減する。酒類事業、飲料事業では主要ブランドへの経営資源の集中を進め、固定 費の一段の削減を進めるとしている。

サッポロに対しては、スティールが友好的なTOB(株式公開買い付け)で

66.6%の株式を取得する買収を持ちかけており、独自の企業価値向上策もサッポロ 側に提案している。サッポロ側は3月5日までにスティールの提案に対する賛否を 判断することになっている。今回はサッポロ自らが立案した経営計画のほうが企業 価値を高められると株主に訴える狙いもあるとみられている。

サッポロHの株価終値は前日比27円(3.6%)高の770円。

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