昭和シェル:07年1-12月期の連結純利益は5.4%減

国際石油資本ロイヤル・ダッチ・シェル 系列の昭和シェル石油が14日に発表した2007年1-12月期連結決算によると、 原油の輸入コストの上昇を製品の販売価格に転嫁できなかったことなどが影響 し、純利益は前年同期比5.4%減の437億円となった。

また、同社の売上高は同5.5%増の3兆826億円。都内で会見したリチャ ード・カルース副社長によると、経常利益は19%増の928億円となったものの、 在庫評価の影響を除いた経常利益は442億円と24%の減少になったという。

2007年の業績について、カルース副社長は「厳しい挑戦に直面した。原油 価格上昇分のすべてを石油製品の価格に転嫁することができず、ガソリン、軽 油、灯油、重油などの販売マージンが悪化した」との見解を示した。

08年1-12月期の連結純利益は前期比20%減の350億円、経常利益は 600億円と35%減少する見通し。しかし、在庫評価の影響を除いた経常利益は 600億円と36%の増加を見込む。この増益予想について、カルース氏は石油製 品価格へのコスト転嫁の進展を指摘する。「原油価格は高値で推移し、さらな る上昇はないだろう」(カルース氏)と予想。原油価格の急激な上昇に製品価 格の値上げが遅れることで発生する利益の圧縮は避けられる、との考えを明ら かにした。同社は08年通期のドバイ原油価格を1バレル当たり80ドルと見積 もっている。

さらに石油製品の輸出も08年の業績に寄与するという。需要が後退して いるために国内業者間転売市場(スポット市場)では製品価格が低迷。海外ス ポット市場での価格水準を下回ることが多く、輸出で利ざやが稼げることから、 多くの国内石油会社が輸出事業を拡大している。

同社は、軽油を中心に石油製品の輸出量を07年の86万キロリットルから 約3倍に増やす方針だ。カルース氏は「他の日本の石油会社がアプローチでき ないような世界各国の市場に輸出できるのが強み」と、シェルグループの一員 としての優位性を強調した。昭和シェル石油は昨年8月、海外ネットワークを 有効利用するため、自社の国際石油製品取引部門を事業賃貸の形式でシェルグ ループの取引部門に移管している。

昭和シェルの株価終値は前日比18円(2.0%)高の923円。

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