慶応大の桜川教授:「ミドルリスク・ミドルリターン」の資産運用促進を

慶応義塾大学の桜川昌哉・経済学部教授はブ ルームバーグ・ニュースとのインタビューで、国内金融市場の改革や、金融産業 が経済成長をけん引する「金融立国」が日本でも可能かなどについて、以下のよ うにコメントした。インタビューは12日に行った。金融審議会(首相の諮問機関) は昨年12月、東京市場の国際競争力強化を目指し、取引所の上場商品拡大や銀行 と証券の業際規制緩和などを盛り込んだ報告書をまとめ、具体化を進めている。

「歴史的な流れからいくと、日本は金融で稼ぐしかないと思う。ただ、金融 で稼ぐということがどういうことか、リーダーだけでなく平均的な人も分かって いない」

「ミドルリスク・ミドルリターンの資金の流れをつくることを考えるべきな のに、ハイリスク・ハイリターンの資金をどう海外から呼び込むかといった議論 ばかりしている。金利の低い銀行預金みたいな部分と、非常にリスクの高いマー ケットという両極端。これでは金融立国は無理」

「みな英国を引き合いに出して金融市場改革と言うが、同国は資金がなかっ たから呼び込むしかなかった。日本は資金があるのに、きちんと使おうとせずに 人のお金を使って金融市場改革をやろうとしている」

「銀行としては、ミドルリスク・ミドルリターンのお金をいかに運用できる かが一つの課題。例えば、新型の預金をつくって、元本保証しないが、うまくい ったら5%の金利を渡すというような、新しい金融商品をつくる努力をすべきだ」