富山化はストップ高比例配分、富士フイルムがTOBなどで買収へ(2

中堅医薬品メーカー富山化学工業株に買い 注文が殺到。結局、ストップ高(制限値幅いっぱいの上げ)に相当する前日比 100円(16%)高の731円で比例配分された。富士フイルムホールディングスが富 山化を買収することが明らかになり、潤沢な資金を持つ富士フイルムの傘下に 入れば開発力が一層向上し、存在価値が高まるとみられた。

午後3時に比例配分されたのは23万株に過ぎず、なお1億2110万株の買 い注文を残した。この日は13日付の日本経済新聞朝刊が買収について報道した ため、取引開始前から2600万株超の買い注文が殺到。気配値を切り上げた後、 午前9時45分以降はストップ高水準での買い気配が続いた。

富士フイルムホールディングスは午後零時40分に同買収計画を正式発表。 株式公開買い付け(TOB)と第三者割当増資の引き受けなどで最大1546億円 を投じ、富山化株の3分の2を取得する。

発表資料によると、富士フイルムは富山化株に対し、2月19日から3月18 日まで1株あたり880円でTOBを実施する。同時に富山化が2月28日に実施 する総額300億円の第三者割当増資を富士フイルムが198億円、大正製薬が102 億円引き受ける。富士フイルムの持ち分は最大76%となるが、最終的に一部を 大正製薬に譲渡し、保有割合は富士フイルム66%、大正製薬34%とする。これ により、富山化株は上場廃止になる予定。

マネックス証券資本市場部の山岸匠・次長は「富士フイルムのような資金 が潤沢な会社が医薬品産業に乗り出してくれたことは、業界全体にとってポジ ティブだ」と指摘する。

一方、大正薬の将来価値への影響について山岸氏は「大正薬は医薬品販売 会社『大正富山医薬品』を有しており、いわば売り子。富山化の研究開発力を 富士フイルムが豊富な資金で高めてくれれば、そこで創製された新薬は必然的 に大正薬に落ちてくる」と話し、今回のスキームは「大正薬にとっても悪くな い話」とみていた。

関係各社の13日終値は、富士フイルムが前日比60円(1.5%)安の3890円、 大正薬が同35円(1.6%)安の2195円。

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