米住宅市場:売却価格がローン残高下回る物件増える-相場一段安も

米カリフォルニア州フォルサムの住宅を40 万9000ドル(約4380万円)で購入したメアリー・カマヌさんは、その3年後 に住宅がほぼ20%値下がりし、自宅を売却するために約8万ドル余りも銀行に 支払わなければならなくなるとは夢にも思わなかった。「多くの人々同様、私は 完全に住宅ローンに振り回された」と嘆く。

ゴールドマン・サックス・グループの米国担当チーフエコノミスト、ジャ ン・ハッチウス氏によれば、今年末までに全米で最大1500万世帯の住宅ローン 残高が購入した住宅の価値を上回る公算が大きい。同氏は2月1日付のリポー トで、こうした状況が住宅差し押さえ増加や住宅価格下落、住宅ローン貸し倒 れ拡大につながる可能性を指摘した。

ニューヨーク大学スターン経営大学院のロバート・エングル教授(金融学) は、「価格下落にあえぐ借り手の住宅が差し押さえられれば、そうした住宅は売 却のため値引きされる公算が大きく、さらに住宅相場が下振れする」との見方 だ。ノーベル経済学賞を受賞した同教授は、「悪循環になる」と言う。

不動産データサービスのジルロー・ドットコムが12日に公表したリポート によれば、2年前に住宅を購入した人の39%がすでにその住宅を売却できる額 より多い住宅ローンを抱えている。5年前に購入した人についていえば、こう した状況に陥っているのは3.2%だけだ。

世界最大の住宅ローンの買い手である米ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫) は、住宅価格が今年4.5%下落すると予想。不動産情報のリアルティトラック によれば、新規の住宅差し押さえ件数は昨年10-12月期に1日平均で約2900 件と、前年同期の倍になった。

カマヌさんは2007年5月に住宅ローンの借り換えをし、ローン残高は今 41万5000ドルだ。近所の住宅は現在、約33万ドルで売り出されているという。 カリフォルニア州の不動産協会によれば、同州の住宅価格(中央値)は昨年12 月、前年同月比17%下落した。

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