債券下落、バフェット氏提案受け株高・米債安で-入札に伴う売り(2)

債券相場は下落(利回りは上昇)。前日の 米国市場で、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が提案した地方債の再保証が 金融保証会社(モノライン)支援につながるとの見方から、株高・債券安となっ た地合いを継続。日経平均株価が上昇し、円債市場は売り先行となった。この日 実施の5年国債入札に向けた調整も重しとなった。

大和住銀投信投資顧問国内債券運用第2グループリーダーの伊藤一弥氏は、 「前日のバフェット氏の地方債の再保証の話を受けて株価が回復したことを嫌気 した。今晩の米小売売上高やあすの10-12月期国内総生産(GDP)発表を控 えて動きにくい。入札を控えていることも下押し要因」と述べた。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比24銭安の137円89銭で寄り付い た後、徐々に値を消して、午前10時5分ごろに137円83銭まで下げた。その後 は若干戻し、一時は137円97銭をつけた。結局は23銭安の137円90銭で引け た。

日経平均は、一時200円超の上昇となり、前日比180円74銭高の1万3202 円70銭で引けた。

新発10年債利回りは1.42%

現物債市場で新発10年物の289回2月債利回りは、前日比2.5ベーシスポ イント(bp)高い1.425%で取引開始。その後は若干水準を切り下げ、2bp高い

1.420%で午前の取引を終了した。また新発5年債利回りは2.5bp高い0.89%。

クレディ・スイス証券債券調査部アソシエイトの福永顕人氏は、「海外市場 の動きを受けたことに加え、国内株が上昇していることで軟調な展開」と説明し た。

政府関係者が、武藤敏郎副総裁が日銀総裁候補から外れたとの見通しを示し たとの一部報道に関しては、「マネーマーケットではユーロ円金利先物が寄りか ら売られた。市場では、武藤副総裁の昇格と引き換えに6月に利下げが行われる とのうわさが流れていたようだ」(伊藤氏)との声が聞かれた。

1月の国内企業物価指数(速報値)は、前年比3.0%上昇、前月比0.2%上 昇となり、市場予想(前年比2.8%上昇、前月比横ばい)を上回った。

ただBNPパリバ証券エコノミストの加藤あずさ氏は、今後の米経済の減速 などを背景に、「原油などの商品市況次第で短期的に上振れする可能性は残る が、国内企業物価の上昇には早晩、歯止めがかかる」と予想している。

5年債入札、クーポンは0.9%で据え置き

財務省は、5年利付国債(69回債、2月債)の価格競争入札を通知。表面 利率(クーポン)は0.9%、発行額は2兆円程度といずれも前回債から据え置き を提示した。2月債の発行日は2008年2月25日、償還日は2012年12月20 日。

市場では、「引き続き割安さはないが、底堅く無難」(日興シティグループ 証券シニアストラテジストの山田聡氏)、「外部要因の影響を受けて安いところ で入札できるので、結果はかなり良いと思っている」(福永氏)などの見方が出 ていた。

米国市場は株高・債券安、バフェット氏提案で金融不安後退

12日の米国債市場で10年債は反落。バフェット氏がモノラインの保証する 地方債8000億ドル(約85兆8200億円)相当の再保証を申し出たことが明らか になり、安全資産としての米国債に売りが出た。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月18日の定例会合で0.75ポイント の利下げを実施するとの見方が後退したことも売りを誘った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、10年債利回りは前日比4bp上 昇して3.65%付近。2年債利回りはほぼ変わらずの1.91%付近。

一方、米株式相場は続伸。金融株の主導で上げた。ダウ工業株30種平均は 前日比133.40ドル高の12373.41ドルとなった。一時は同229ドル上昇する場面 もあった。

トヨタアセットマネジメントのシニアストラテジストの浜崎優氏は、「足元 は、米国の景気後退やモノラインをはじめとする金融問題に話題が集中してい る」としながらも、「市場は、いまファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件) が悪いということよりも、その先を見越した見方になってきている。(日米長期 金利低下の)トレンド転換の節目に差し掛かっている気がする」との見方を示し た。

(債券価格)                           前日比       利回り
長期国債先物3月物         137.90      -0.23        1.602%
売買高(億円)             20054
10年物289回2月債        100.69                 1.42%(+0.02)

--共同取材:宋泰允、吉川淳子 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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