米国債:10年債が反落-バフェット氏の地方債再保証提案で売り

米国債市場で10年債は反落。米投資家 ウォーレン・バフェット氏が金融保証会社(モノライン)の保証する地方債 8000億ドル(約85兆8200億円)相当の再保証を申し出たことが明らかにな り、安全資産としての米国債に売りが出た。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月18日の定例会合で0.75ポイ ントの利下げを実施するとの見方が後退したことも売りを誘った。バフェット 氏の計画を好感して株価が上昇し、相対的な国債の魅力が弱まった。

モルガン・スタンレーの金利ストラテジスト、ジェーソン・スティパノフ 氏は「バフェット氏の申し出で米国債市場から資金がいくらか流出する可能性 がある。米国債の主な支援材料の1つはモノライン業界に関する不透明感だ」 と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時 10分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01 ポイント)上昇して3.65%。10年債価格(表面利率3.5%、2018年2月償 還)は9/32下げて98 23/32。2年債利回りはほぼ変わらずの1.91%。

モノラインは消極的

バフェット氏は米金融専門局CNBCとのインタビューで、自身が会長を 務めるバークシャー・ハサウェイが、MBIAとアムバック・ファナンシャ ル・グループ、FGICの保証する地方債の再保証を申し出た。今回の提案に はサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証券は含まれないと いう。同氏は申し出を受けた1社は既にこの提案を断り、他の2社はまだ回答 していないと語った。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーダー兼ストラテジスト、シ ョーン・マーフィー氏は「バフェット氏の提案が地方債市場で支援材料になっ ている。モノライン各社が提案を断ったとしても、同業界には価値があるとの 認識につながり、別の解決方法がみつかるかもしれない」と語った。

ただ、米国株が伸び悩むと、国債相場は下げ渋った。S&P500種株価指 数は0.7%高、ダウ工業株30種平均は1.1%上昇した。

メリルリンチが集計した指数によると、全残存期間の米国債の投資収益率 は年初から2.9%と、1988年以来で最高となった。サブプライム関連損失に より、モノラインが最高格付けを失い、保証する資産の価値が減少するとの思 惑が年初からの米国債買いにつながっている。

金融政策に敏感な2年債利回りはFOMCが昨年9月に利下げを始めて以 来、2.3ポイント低下している。10年債利回りを174bp下回っており、利 回り差は2004年以来で最大。

「正常化」

カンバーランド・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、ジョン・ ムッソー氏はバフェット氏の申し出について「市場を正常化し得る数多くの対 策のうちの1つだ。米国債が過大評価されているのは明らかだ」と指摘した。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、3月18日にFOMCがFF金利の誘導目標を3%から

2.25%に引き下げる確率は30%。前日は32%だった。0.5ポイントの利下げ 確率は70%。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は12日、共和党上院議 員との非公開の会合で、米国はリセッション(景気後退)入りを回避するとの 楽観的な見通しを示した。チャールズ・グラスリー上院議員(共和、アイオワ 州)が同日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで明らかにした。

議長はまた、議会で可決された景気刺激法案が「助け」になるとみており、 必要に応じて景気を下支えするため、追加的な利下げを実施することに前向き な考えを示したという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE