米ヤフー:マイクロソフト提示の買収案446億ドル拒否-「過小評価」

インターネット検索エンジン大手の 米ヤフーは11日、ソフトウエア最大手マイクロソフトによる446億ドル (約4兆7659億円)の買収提案を拒否したと発表した。

ヤフーの取締役会は1株当たり31ドルのマイクロソフトの買収提示 額を10日にわたり協議し、「著しく価値を過小評価している」と判断し た。

ジェリー・ヤン最高経営責任者(CEO)はもっと高い買収金額を 勝ち取れると株主を説得するか、あるいはオンライン広告市場で勢いを 取り戻すような計画を示す必要がある。オンライン広告市場は2011年ま でに倍増するとみられているが、ヤフーは同業最大手のグーグルのほか、 米ニューズ・コープ傘下のマイスペースやフェースブックといったソー シャル・ネットワーキング・サービス(SNS)にシェアを奪われてい る。

調査会社ヤンキー・グループのアナリスト、ダニエル・テーラー氏 は「ヤフーはこれまでに実施してきた計画がまだ成果を上げていないた め、企業価値はもっとあると考えたのだろう。取締役会はマイクロソフ トよりも会社をうまくまとめ、はるかに良い結果を残せることに自信が あるようだ」と述べた。

ヤフーは発表文の中で、広告技術や将来の見通し、投資方法を改善 するために最近実施した対策を挙げながら、同社の価値はもっと高いと の見解を示している。取締役会は全会一致で買収案を拒否し、株主価値 を高める選択肢を「引き続き見直していく」方針を明らかにした。

マイクロソフトは買収額の引き上げか買収の断念、もしくはヤフー 株主に直接働きかける方法をとるのか判断を迫られそうだ。事情に詳し い関係者は先週、マイクロソフトが買収案に反対するヤフー取締役の更 迭を画策するかもしれないことを明らかにした。

買収金額引き上げ

米紙ウォールストリート・ジャーナルはヤフーが少なくとも1株40 ドルの買収提案を望んでいると報じた。スタンダード・アンド・プアー ズ(S&P)の株式アナリスト、スコット・ケスラー氏はインタビュー で、マイクロソフトは最大40ドルまで支払うことができると指摘。UB Sのアナリスト、ヘザー・ベリーニ氏は前週、マイクロソフトは34-37 ドルで買収を再提案するとの見方を明らかにしていた。

サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ジェフリー・ リンゼー氏は11日付のリポートで、ヤフーが検索サービスをグーグルに 委ね、AOLの広告事業を買い取れば、株価には最大40ドルの価値があ るとの見方を示した。

さらに「株主からの圧力によりマイクロソフト経営陣は買収条件を 引き上げる可能性が高いが、撤回する可能性もある」と指摘。「ヤフー の経営陣にとってはマイクロソフトの提案よりも好ましい話があると株 主を説得できるかどうかが課題だ」との見方を示した。

ヤフーの株価は買収提案が明らかになる前と比べて62%上昇。一方、 マイクロソフト株は下落している。ヤフー株は前週末比67セント高 (2.30%)高の29.87ドルで終えた。マイクロソフト株は35セント安の

28.21ドル。

まだ断念せず

ヤンCEOは1995年に共同で創業したヤフーの身売りを拒んでいる。 同氏は昨年6月、テリー・セメル氏に代わってCEOに就任。ヤフー再 生の戦略を計画した。ただ、検索機能の向上や新しい携帯電話ソフトウ エア、SNSでの売り上げ促進計画などの分野で投資家の信頼をまだ勝 ち取っていない。

ヤフーは8四半期連続で減益決算を記録。ウェブ広告のほか、検索 結果に応じた広告市場でグーグルに追いつこうとしている。

マイクロソフトはヤフーの買収により、動画広告やバナー広告市場 で4分の1以上を占めることができる。グーグルはこれらの市場では大 きな進展を遂げておらず、両社が統合すればグーグルに対抗でき、携帯 電話での広告など新規市場でも巻き返しが可能になる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE