G7声明:金融商品の損失の徹底開示と資本増強を促す

7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は 9日夕採択した共同声明の中で、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ロ ーン問題を背景とした世界的な金融市場の混乱の継続を受け、金融機関に対し証券 化商品の徹底的な損失の開示と、資本増強を行うことを促している。

声明文ではまた、「金融の安定性を強化し、金融混乱の影響を限定するととも に、金融混乱に寄与した要因に対処するため、ともに努力することに深くコミッ トする」と強調。各国中央銀行による流動性供給は「短期金融市場の一時的緊張 の緩和に貢献した」と評価する一方、金融市場の安定性を高めるため、「さらに必 要な行動をとる用意がある」としているが、具体策には言及していない。

金融機関に対しては「金融商品の適切な価格評価に基づいて損失を認識し、徹 底的かつ即時にこれを開示するとともに、必要に応じ資本増強措置を講じること は、不透明性の低減、信認の改善、正常な市場機能の回復に重要な役割を果たす」 との認識を示している。

G7は昨年10月、各国の財務省や中央銀行・金融監督当局などでつくる金融 安定化フォーラム(FSF)に対し、金融市場の混乱の背景にある要因、金融派生 商品の会計処理・価格評価、格付け機関の役割などについて分析した中間報告を 要請していた。9日に採択された声明では、「FSFの勧告を踏まえて、迅速に行 動を取る」としている。

米国では、サブプライム関連証券の元利払いを肩代わりする金融保証会社(モ ノライン)に対する格下げ懸念で、信用収縮が収束していない。モノラインが資本 不足や経営難になれば、保証している関連証券も一斉に格下げとなる。このため、 関連証券を保有する金融機関は追加損失が生じ、システミックリスクにつながり かねないとの懸念がある。