米国債(8日):上昇、景気後退懸念や社債保有リスクの高まりで(3)

米国債相場は上昇。週間ベースで2年債は8 週連続で上昇した。エコノミストらは米国がリセッション(景気後退)に入る 可能性は50%との見方を示しているほか、社債保有リスクが過去最高水準に達 したことが背景。

7日に30年債の入札(90億ドル)の不調で同債の利回りが大幅上昇したこ とを受けて、投資家は長期債に買いを入れた。2年債利回りに対する10年債 利回りの上乗せ幅は2004年以来最大に広がった。連邦公開市場委員会(FO MC)による追加利下げを予想して、投資家が短期債を選好していることが示 された。

AGエドワーズの主任債券ストラテジスト、ウィリアム・ホーンバーガー氏 (セントルイス在勤)は、「投資家は非常に不透明で不安の多い市場で、落ち 着きどころを探している。2年債が買われている」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時現在、 2年債利回りは前日比約12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)低下 して1.93%。週間ベースでは14bp下げた。2年債価格(表面利率2.125%、 2010年1月償還)は約1/4上げて100 11/32。10年債利回りは11bp下げて

3.64%だった。

メリルリンチがまとめたデータによると米国債投資のリターンは年初から

2.35%と、1993年以来で最高。銀行や証券会社はサブプライム(信用力の低い 個人向け)ローンに絡む損失で約1460億ドルを抱えているほか、金融保証会 社(モノライン)が上位格付けを引き下げられるとの懸念から、投資家は国債 に買いを入れた。

社債保有リスクが上昇

ドイツ銀行によると、北米の投資適格企業125社で構成するマークイットC DX北米投資適格指数は約3.4bp上昇の127.02bp。一時は同指数の算出が 始まった2004年以来の最高水準まで上昇した。これを受けて信用市場の損失 が悪化するとの観測が広がり、国債が買われた。

3カ月物財務省短期証券(TB)と3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間取 引金利)の利回り格差である「TEDスプレッド」は4bp縮小して0.87ポイ ントと、過去約3週間での最小となった。

1月30日から2月7日にかけて実施されたエコノミスト62人を対象にまと めた調査では、2008年第1四半期(1-3月)の米経済成長率は0.5%が見込 まれている。

バークレイズのアナリスト、アジェイ・ラジャディアクシャ氏は、「さらに 悪材料となるニュースが発表される可能性を考えると、まだ国債投資が安全 だ」と語った。

2年債上昇

週間ベースで2年債相場の連続上昇は1998年10月以来最長。一方、10年債 相場は週間ベースで約2カ月ぶりの大幅安。30年債利回りは11bp上げて12 月7日に終了した週以来で最大の上昇だった。

先物市場動向によると、FOMCが3月18日の定例会合で政策金利を0.5ポ イント引き下げて2.5%に設定する確率は72%。残る28%は0.75ポイントの利 下げを見込んでいる。

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