喫煙による死者は今世紀10億人に-WHOとNY市長が報告書公表

世界保健機関(WHO)は7日、喫煙によ る健康被害に関する報告書を公表した。同報告書は、貧困国の政府がたばこ消 費への課税を増やし、健康被害に対する警告を発しなければ、喫煙による死者 が今世紀、10億人に上るとしている。

米ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長とWHOが、179の国と 地域を対象にまとめた330ページの報告書によれば、こうした最も重要なたば こ規制策を完全な形で実施している国や地域はない。WHOのマーガレット・ チャン事務局長と、今回の調査で資金援助を行ったブルームバーグ市長が、記 者会見で調査結果を公表した。

WHOは、喫煙の「まん延」が原因で肺がんや心臓病などにより年間540 万人が死亡していると指摘。この数字は2030年までに年間800万人に増加する 可能性があり、うち8割は「急速に成長し、市民に生活向上という希望を与え ている国」の人々で占められるとの見方を示した。

ブルームバーグ市長は報告書について、初めて信頼性のあるデータや分析 システムなどが得られたと評価した上で、「依然として欠けているのは政府指 導者の強い関与だ。しかし、この報告書がより多くの指導者に行動を起こす力 を与えると信じている」と述べた。同市長は06年、世界的な禁煙への取り組み に1億2500万ドル(約134億2000万円)を寄付する考えを表明している。

ニューヨーク市の保健当局は禁煙への取り組みを最優先課題とし、年齢規 制の強化や無料のニコチンガム配布などを実施している。当局は1月に、02年 のブルームバーグ市長就任以降、ティーンエージャーの喫煙率が6人に1人と 半分に減ったとする報告書を公表。また同市長は、バーやレストランを含む屋 内の職場での禁煙やたばこ税の引き上げも実施している。

ブルームバーグ市長は、ブルームバーグ・ニュースの親会社ブルームバー グ・エル・ピー創業者で、過半数株式を保有している。

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