米財務長官、G7各国に財政出動求める-ドイツと日本は消極的

東京で9日に7カ国財務相・中央銀行総裁会 議(G7)が開催される。米国の信用危機に端を発した世界経済の混乱への対 応をめぐり、各国閣僚の見解は分かれている。

マコーミック米財務次官(国際金融担当)は今週、世界経済を支えるため にG7各国は「賢明な措置を講じる」必要があると指摘。ダーリング英財務相 も同様の認識を示した。一方、カナダのフレアティ財務相は「大規模な」減税 の可能性を否定。ドイツのミロー財務次官は米国が取り組みを強化しなければ ならないと指摘した。津田廣喜財務事務次官も財政出動に「慎重」な姿勢を示 した。

米国がリセッション(景気後退)に向かい、ほかの主要国の景気も鈍化し ている様子を裏付ける証拠は増えている。国際通貨基金(IMF)によると、 今年の世界成長率は2003年以来の低水準にとどまる見込み。各国が政策協調で 合意できなければさらに低成長になる可能性もある。

キャピタル・エコノミクスの主任国際エコノミスト、ジュリアン・ジェソ ップ氏は「米国が解決すべき米国の問題という見方も恐らくあるだろう」と指 摘した上で「今回の緊張の度合いはこれまでより大きいかもしれない」と語っ た。

G7は9日午後6時ごろに声明を発表する。会議ではドルや人民元のほか、 金融行政を拡充する方法についても話し合われる可能性が高い。

成長見通し引き下げ

IMFは先週、08年の世界経済成長率見通しを4.1%と、昨年10月時点の

4.4%から下方修正した。米国の見通しも1.5%と、同1.9%から引き下げた。

米当局は利下げや、個人と企業を対象にした減税によって景気悪化に対応 している。ポールソン財務長官は、戻し減税を含む1510億ドル(約16兆2080 億円)規模の景気刺激策について議会と協議。連邦公開市場委員会(FOMC) は先月、9日間で計2回の利下げを実施。政策金利を3%に引き下げた。利下 げペースは1990年以来最速だった。

今回のG7は、中国政府に人民元の上昇加速を容認するよう求める一方で ドルには一切言及しなかった昨年10月のG7との違いが鮮明になる可能性もあ る。

ゴールドマン・サックス・グループのチーフエコノミスト、ジム・オニー ル氏は「G7は、中国に人民元の上昇加速を求めるだけでは済まされない。中 国がすでに上昇を加速させているからだ」と指摘。「注目すべきは、G7がこれ までの上昇を歓迎するのか、不十分との見方を示すのかだ」と語った。