三井金株が売り気配、競争激化で電子材料が悪化-今期減益幅が拡大へ

電子材料に強みのある非鉄大手、三井金属の 株価が売り気配で始まった。午前9時2分時点では前日比5円(1.3%)安の378 円売り気配で、売り約153万株、買い約105万株。アジアを中心とする同業他社 との競争激化から、これまで収益をけん引してきた電子材料が販売数量・価格と も不振。今期(2008年3月期)業績の減益幅が拡大する見通しとなったことで、 収益環境の厳しさが再認識された。

7日に会社側が発表した業績予想修正によると、今期連結営業利益は前期比 28%減の280億円(従来予想340億円)となる見通し。業界首位のTAB/CO Fテープ(以下、TAB)の販売数量が未達となりそうな上、単価下落も同時進 行。これに伴って前期営業利益の47%を稼ぎ出した中間素材事業の営業利益が、 従来想定の120億円から74億円(前期実績183億円に比べて60%減)へと急減 することが響く。

同社の桜井若葉広報室長は「液晶パネルの需要増加でTABは年12%成長 にあるが、業界のオーバーキャパシティで競争が激化していることがきつい」と 述べた。同社ではTABの価格低下は前年に比べて10%程度を見込んでいた。 しかしオーバーキャパシティを背景とした日本や韓国、台湾の価格攻勢から「そ れ以上に下がりそう」(同氏)という。

07年10-12月期は減収減益

会社側によると、07年10-12月期連結業績は、売上高が前期比2.8%減の 1550億6400万円、営業利益は16%減の76億2500万円と減収減益だった。06 年度第1四半期を1としたTABの受注数量は、07年7-9月期に1.2の水準ま で伸びたが、シェアの低下から10-12月期には1まで落ち込んだ。技術要求度 の高い先端品では優位にあるものの、販売の中心である汎用品は価格以外の差別 化が難しいという。

ブルームバーグ調査では、アナリストによる今期営業利益は356億3700万 円が予想されていた。今回の会社計画は同水準を21%下回る。会社側では来期 についても、「エネルギーコストの上昇、金属価格の軟化などが減益要因となり、 他でカバーするにしても収益環境は厳しい」(桜井氏)と予測していた。