米フィデリティのマゼラン:キヤノンなどハイテク株や金融株を売却

大手投資信託会社、米フィデリティ・インベ ストメンツの「マゼラン・ファンド」(運用資産450億ドル=約4兆8300億 円)の運用担当者、ハリー・ラング氏は景気減速が企業収益を圧迫する恐れがあ るなかで、昨年12月に金融株やハイテク株を売却し、医療やエネルギー関連株 を購入した。

フィデリティ・インベストメンツの直近の月間報告によると、ラング氏はキ ヤノンの株式4億5300万ドル相当を売却し、米銀5位のウェルズ・ファーゴ株 1億9200万ドル相当も手放した。一方、最も購入額が大きかったのは米医療保 険最大手ユナイテッドヘルス・グループで、4億700万ドルだった。

アドバイザー・インベストメント・マネジメントのチーフストラテジスト、 ジェームズ・ローウェル氏は「ラング氏は一部のリスクに備えようとしている」 と指摘した。

S&P500種株価指数が年初来で9.5%下落しているのに対し、マゼランの 運用成績はマイナス12.5%。マゼランはインターネット検索大手の米グーグルの 株価下落で打撃を受けている。グーグルの年初来下落率は27%に達している。

ラング氏は昨年12月末時点でファンド資産全体に占めるエネルギー関連株 の割合を11.6%と、前月の9.9%から引き上げた。エネルギー企業は原油相場が 過去最高値圏に上昇したことで恩恵を受けている。

医療関連株は、米国や欧州でこの分野への支出が増えるとの期待感から上昇 基調にある。マゼランでは医療関連株の組み入れ比率が11.1%と、11月末時点 の10.4%から上昇した。

その一方で、金融株の割合は1.9ポイント低下して10.1%となった。情報技 術関連株も28.2%と、1.5ポイント低下した。

マゼランの資産で保有比率が最も高いのは引き続き携帯電話端末メーカー最 大手のフィンランドのノキアで、その次がLCD(液晶表示装置)ガラス大手の 米コーニング。

マゼランが12月に売却した銘柄には三井不動産株2億400万ドル相当が含 まれている。