キリン:前期純利益25%増、資産売却益で-今期予想は15%減(4)

酒類事業を中心に清涼飲料や医薬、食品事業 などを展開するキリンホールディングスは7日、前期(2007年12月期)の連結 純利益が前の期比25%増の667億円だったと発表した。国内酒類事業は原材料 高が響いたものの、海外事業の好調やコスト削減努力、不動産などの資産売却益 を特別利益として計上したことが寄与した。年間配当は4円増配の年21円で、 従来予想から3円増額した。

前期の売上高は同8.1%増の1兆8012億円。豪ビール子会社のライオンネ イサンが堅調だったほか、メルシャンの新規連結化が貢献し、13期ぶりに過去 最高となった。営業利益は同3.7%増の1206億円、経常利益は同2.1%増の 1234億円だった。国内酒類事業では麦芽やアルミ缶などの原材料高により72億 円、飲料事業では21億円が減益要因となったが、ライオンネイサンの好調、生 産コスト削減や販促費の抑制などでカバーした。工場跡地などの資産売却益197 億円もあって、純利益は4期連続で過去最高を更新した。

今期(08年12月期)の連結純利益は前期比15%減の570億円となる見通し。 前期に計上した資産売却に伴う特別利益がなくなるほか、原料高により国内酒類 事業で102億円、飲料事業で29億円が利益を圧迫する。配当は年間23円を予定 する。

キリンは2月からビール系飲料(ビール、発泡酒、第3のビール)の値上げ に踏み切った。会見に出席した加藤壹康社長は、値上げの浸透について「末端価 格ではまだら模様だが、流通側の理解は進んでいる」と述べた。値上げによる採 算改善効果を見込む。

今期の連結売上高は同17%増の2兆1000億円を予想。豪乳製品大手ナショ ナルフーズの買収が寄与する。営業利益は10%増の1330億円、経常利益は同

0.5%増の1240億円をそれぞれ見込む。

株式公開買い付け(TOB)で約28%の株式を取得した協和発酵工業につ いては、3月までは持ち分法適用会社とし、株式交換で過半数を取得後に連結子 会社化する。発表した今期業績予想は持ち分法適用会社として反映されており、 協和発酵とキリンファーマの株主総会で正式に子会社化が承認された後、3月末 に修正して発表し直す。協和発酵の子会社化により持ち分変動差益が特別利益と して700億円発生し、協和発酵の9カ月分の売上高、営業利益も上乗せされる。

現行の中期経営計画は大型買収の実施により前倒しで達成するため、修正値 を8月の中間決算発表時に公表する予定。

キリンの株価終値は前日比33円(2.0%)安の1662円。

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