日本株は輸出中心に続伸へ、米国懸念の後退と円安傾向-金融見直しも

東京株式相場は続伸が見込まれる。7日の 米国市場で、金融機関や小売り企業の収益見通しが改善し、米景気への懸念が 和らいでいる。外国為替市場では円相場が対ドルで円安方向に動き、採算悪化 の警戒感後退も重なるため、自動車や電機など輸出関連株中心に買われそうだ。 また、ドイツ銀行の2007年10-12月(第4四半期)決算が市場予想を上回る 内容となり、世界的な金融不安が薄まっているため、銀行や証券など金融株の 一角も買われる可能性がある。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、前日の米国 では中古住宅販売成約指数が予想以上に低下するなど悪材料も出ていたが、「米 株はこうしたマイナス要因をこなす形で上昇しており、市場心理は良くなって きている」と話した。

その上で門司氏は、日経平均株価で1万3000円、TOPIXで1300ポイ ントが強いサポートラインとして働いている印象で、この日の日本株も「前日 午後からの流れを引き継ぐ格好で、買い戻す動きが優勢となりそうだ」と見る。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の7日清算値は1万3260 円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万3200円)に比べて60円高だった。 7日の日経平均株価は1万3207円15銭で取引を終えていた。

米株は反発、金融と小売に買い

7日の米株式相場は4日ぶりに反発。ダウ工業株30種平均は前日比46.90 ドル(0.4%)高の12247.00ドル、ナスダック総合指数は14.28ポイント(0.6%) 上昇し2293.03で終えた。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最 高経営責任者(CEO)が、金融保証会社(モノライン)が格下げを受けても 銀行は利益を維持できるとの見方を示し、金融株が上昇。また、JCペニーと ギャップが発表した決算の暫定集計値がアナリスト予想を上回り、S&P500種 株価指数の小売株指数は4日ぶりに上昇した。

為替は円安・ドル高に、ユーロ安に連動

7日のニューヨーク外国為替市場で円相場は、ドルに対して弱含んで推移 した。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が米景気鈍化で欧州の景気拡大 が抑制される可能性があると述べたことを手掛かりに、ユーロがドルに対して 売られた流れに連動、円・ドル相場も円安方向に向かった。8日早朝の東京市 場では1ドル=107円30銭付近で取引されている。

ドイツ銀は大幅減益、アナリスト予想は上回る

ドイツの銀行最大手、ドイツ銀行が7日発表した07年10-12月決算は、 純利益が前年同期比48%減の9億5300万ユーロ(1株当たり1.93ユーロ)だ った。債券トレーディング収入の減少や費用の増加が響き減益決算となったが、 ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト12人の予想中央値(9億2300 万ユーロ)は上回った。

シュローダーズ・インベストメント・マネジメント(ロンドン)の運用担 当者、アンディ・リンチ氏は「ドイツ銀があまり評価損を出さずに済んでいる」 としながらも、「同銀が債券市場に影響されやすい点が不安」と述べている。

機械受注は2カ月連続減の見通し

内閣府はこの日午前8時50分に、12月の機械受注統計を発表する。ブルー ムバーグ・ニュースが事前に民間調査機関43社を対象に調査したところ、国内 設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)の予想 中央値は前月比0.9%減と、2カ月連続の減少が見込まれている。前回11月は マイナス2.8%だった。市場では、「マイナスを予想する向きが多いだけに、若 干でもプラスに転じれば、相場の下支え要因となりそうだ」(大和住銀の門司 氏)との声も聞かれる。

ミツミ電やJTが上昇公算、ヒロセ電は売りか

個別では、主力のゲーム機向け機構部品や携帯電話向けの電子部品などが 伸び、そろって2008年3月通期の業績予想を上方修正したホシデンとミツミ電 機が上昇する見通し。英たばこ会社ギャラハーの買収に伴い海外たばこ事業が 大きく伸び、08年3月通期の業績予想を増額したJTも見直し買いが入りそう。

半面、映画など映像音楽事業の不振や、景況悪化を受けて足元で広告収入 が減少し、08年3月通期の業績予想を下方修正したフジテレビジョンが売られ る可能性が高い。昨年12月から携帯電話向けを中心に主力のコネクター受注が 振るわず、08年3月通期業績予想を下方修正したヒロセ電機も軟調となる公算。

日航や東レなどが業績開示予定

きょうは、業績を開示する企業が社数ベースでピークとなる。主な企業で は、日本航空(午前11時)、千代田化工建設(午後零時)、小田急電鉄(午後 1時)、東レ(午後1時)、グンゼ(午後1時)、AOCホールディングス(午 後2時)、大林組(午後2時)など。取引終了後には富士フィルムホールディ ングス、大日本印刷、井関農機、東急建設、クレディセゾン、古河電気工業、 浜松ホトニクスなどが発表される。

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