日本株(終了)反発、業績見直し精密や海運が上昇-通信は午後に急伸

東京株式相場は午後に切り返し、3日ぶり に反発して終えた。一部企業で好業績の発表があった精密機器株が上昇、外資 系証券が投資判断を引き上げた日本郵船、午後に利益予想を引き上げた第一中 央汽船など海運株も買われた。昼休み時間帯に発表した1月末の携帯電話契約 件数が8万件超の純増となったKDDIは一段高。午後1時に、携帯契約件数 が約20万件の純増になったと発表したソフトバンクも値を切り上げた。

日経平均株価の終値は前日比107円91銭(0.8%)高の1万3207円15銭、 TOPIXは同6.67ポイント(0.5%)高の1305.08。東証1部の売買高は概 算で23億7380万株、売買代金は2兆7197億円。値上がり銘柄数は863、値 下がりは750。東証業種別33指数では24業種が上昇、9業種が下落。

日経平均株価の上昇寄与度は、ソフバンクが1位、KDDIが2位、両銘 柄で日経平均を約30円押し上げた。

ちばぎんアセットマネジメント運用部の長壁啓明ファンドマネージャーは、 「前日に必要以上に売り込まれたことから、目先的にはいったん売りが出尽く した状況にある」と指摘。こうした中、タムロンやニコンが好業績を発表した ことで、ほかの精密機器株についても業績不安が和らぎ、連想的な買いを誘っ たという。また午後からは、1月末の携帯電話契約件数がそろって純増となっ た携帯各社株が買い進まれるなど、「材料が出た銘柄について好意的に解釈す る流れになりやすかった」と、長壁氏は話している。

2週間ぶりの1万3000円割れから出直る

6日の米株式相場は3日続落となった。米百貨店2位のメーシーズが収益 見通し引き下げたため、住宅不況が経済全体に波及しているとの懸念が強まり、 小売株を中心に売りが出た。原油価格の下落を背景にエネルギー株も下げた。 ただ、米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の6日清算値が1万 3115円と、同日の大阪証券取引所の終値(1万3090円)や日経平均現物終値 (1万3099円)を上回っていた。

小安く始まったこの日の日経平均は、好調な業績が確認された精密機器や、 メリルリンチ日本証券が投資判断を買いに引き上げた商船三井など海運株に買 いが先行した影響もあり、早々に上昇転換。ただ、買いの勢いは乏しく徐々に 失速。8日に株価指数オプション2月限の特別清算値(SQ)算出日を控え、 午前中ごろからは日経平均で節目の1万3000円を意識する展開が続いた。午 前の終値は日経平均が前日比104円安の1万2995円、TOPIXが同16.30 ポイント(1.3%)安の1282.11で、日経平均は2週間ぶりに1万3000円を割 り込んだ。

午後からは、携帯電話契約件数が発表されたKDDI、ソフトバンク、N TTドコモがそろって買い戻され、日経平均が再度プラス転換したことで市場 心理が上向き、買われる銘柄や業種にも広がりが出て午後2時以降は一段高。 結局、この日の高値圏で取引を終了した。

豊証券の菊池由文取締役は、円高要因などから2008年3月期の業績予想 を下方修正し、前日まで売り込まれていたオリンパスが急反発したことに着目。 「全般的に投資家の売りに一巡感も見られ、押し目買いや打診買いが入りやす くなってきている」と指摘した。

タムロンが上昇率1位、空運や海運も高い

個別では、デジタル一眼レフカメラ用交換レンズの販売好調で07年12月 期の連結純利益が前の期比19%増で過去最高を記録したタムロンがストップ 高(値幅制限の上限)比例配分で、東証1部の上昇率1位。このほか、デジカ メ販売の好調を理由に今期(08年3月期)の業績予想を5日に上方修正した ニコンは連日の上昇、前日まで連日で昨年来安値を更新していたオリンパスは 5%高と急反発するなど、精密機器に上昇が目立った。東証精密機器指数は、 全33業種中での上昇率が空運に次ぐ2位。空運株では、国際航空運送協会 (IATA)の決議に基づき、6日に日本発着の国際運賃改定を国土交通省に 申請した全日本空輸は急反発。

電子関連タッチパネルなどの伸びを背景に、今期の利益計画を上方修正し た日本写真印刷はストップ高。9カ月連結純利益が前年同期比76%増となり、 自社株買いも発表したグローリーは3日ぶりに急反発。市場投入する2大タイ トルの受注が好調で08年3月期の業績予想を増額したカプコンも急騰した。 中堅海運の第一中央汽船と新和海運はともに、午後2時の今期(2008年3月 期)業績予想の上方修正後に急浮上。

バンナムHはストップ安、金融株軟調

半面、コスト負担がかさんで07年4-12月期の連結純利益が前年同期比 72%減に落ち込んだ日清オイリオグループが大幅続落、東証1部の値下がり率 上位に顔をした。前日午後の取引開始前に、08年3月期通期の業績予想を下 方修正したバンダイナムコホールディングスはストップ安(値幅制限の下限) まで売り込まれた。このほか、一般家庭用の家具需要が低調に推移するなどで 08年3月期の業績予想を下方修正したフランスベッドホールディングスは続 落で、昨年来安値に顔合わせ。

このほか、きょうから本格化する欧州金融機関の決算に対する警戒感など を背景に、三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行株が軟調な展開 を強いられた。足元の業績悪化や増配方針が成長路線の後退と引き続き懸念さ れたオリックスは連日の大幅安。

米金融政策の余地が狭まったと一部で受け止められたことも、大手銀行な ど金融株には逆風となった。フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は6日の 講演で、インフレ警戒的な発言をした。同総裁の発言について、市場では「米 国ではリセッション(景気後退)リスクが高まる中、インフレへの警戒感も再 燃しており、米経済の不透明感は一層高まりつつある」(野村証券金融経済研 究所の若生寿一シニアストラテジスト)との声が聞かれた。

国内新興市場はまちまち

国内新興市場は、高安まちまち。ジャスダック指数の終値は前日比0.56 ポイント(0.9%)安の62.95、東証マザーズ指数は7.29ポイント(1.2%) 安の618.04と続落。大証ヘラクレス指数は3.95ポイント(0.4%)高の

972.32と反発。

個別では、テレウェイヴ、ザッパラス、ngi group、エン・ジャ パンが高い。昼過ぎに2007年12月期の連結業績予想を上方修正したアエリア は、午後にストップ高水準まで買い進まれた。半面、インテリジェンス、イン デックス・ホールディングス、エリアリンク、アセット・マネジメントが安い。 東証マザーズ市場に1日に新規上場したデジタルハーツはストップ安。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE