財務省幹部:G7で為替の議論が単独で出る位置づけになりにくい(2)

財務省幹部は6日午後、同省内で記者懇談を 開き、今週末9日に東京で開かれるG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議) で為替問題が取り上げられる可能性について、直近の課題は経済の先行きや金 融市場全体の不安定性だとした上で、為替の議論が単独で出てくる位置づけに はなりにくい、との見通しを示した。

その上で、世界経済の議論の中で為替問題が取り上げられる可能性を示唆 した。また、世界の金融市場の安定化や景気減速を回避するためのマクロ経済 政策について、各国が置かれている経済や財政事情は違うとして、各国が適切 に対応していくことを確認すると述べたほか、経済の不確実性が高い中、各国 は連絡を取り合い、対応していかなければならないという議論になる、と強調 した。

さらに、大幅な利下げや経済対策を打ち出した米国側から、各国にマクロ 経済政策を要求することは考えにくい、と語った。

同幹部は、世界経済を巡るマクロ経済の議論は、今回の会議では重要な位 置づけだとした上で、世界経済のファンダンメタルズ(基礎的諸条件)は引き 続きしっかりしているが、国際通貨基金(IMF)の見通しが示すように、全 体として不確実性は高くなっているとの考えを示した。具体的なリスク要因と しては、①米住宅市場の動向②金融市場の混乱の継続③原油・食料品の価格上 昇-などを挙げた。

米経済が減速しても新興国が成長を補ういわゆるデカップリング(非連動) 論については、新興国経済は若干減速しているが、引き続き健全な成長を遂げ、 世界経済を引っ張っているとの認識を示した。一方、米国の景気減速が他国に どの程度影響があるかは現時点では見えにくいと述べ、G7として政策的な課 題を含め問題意識を共有することが重要だと指摘した。

予見し難い混乱

昨年10月のG7声明では、金融市場の機能は回復しつつあると言及した。 しかし、米国のサブプライム問題に伴う金融市場の混乱では、モノライン(金 融保証会社)問題も表面化し、深刻化している面もある。こうした点について 同幹部は、数年にわたってリスクに対して低い感応度の状態が累積されていた と述べ、予見し難い要素がいくつか出ていることは事実だと語った。また、モ ノライン問題については、G7の中で議論も出てくるだろうとする一方、個別 の問題に振り回されるのは良くないとも語った。

このほか、福田康夫首相がダボス会議で地球温暖化対策の一環として表明 した多国間の基金の創設については、同様の関心を持つ米国や英国と議論をし ていることを明らかにし、他のG7諸国にも参加を呼びかけていく意向を示し た。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE