NY外為:円上昇、対ユーロ2週ぶり高値―株軟調でキャリー抑制(3)

ニューヨーク外国為替市場では円が ユーロに対し上昇。株価の値動きが荒くなる中で、円を調達通貨とする キャリートレードが抑制された。

ドルは対ユーロで一時、1月23日以来の高値を付けた。欧州中央銀 行(ECB)が7日に開かれる定例政策委員会で景気鈍化に言及する可 能性があるとの観測がユーロの弱材料となった。ポンドは主要16通貨中 14通貨に対して下落した。1月の英消費者信頼感指数が低水準に落ち込 んだことが嫌気された。

カリヨン証券のシニア通貨ストラテジスト、ジョナス・スリン氏 (ニューヨーク在勤)は「リスク志向とリスク回避の間で毎日行ったり 来たりしているようだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時現在、円は1ユーロ=155円70銭。前日 は同156円46銭だった。一時は同155円16銭と1月24日以来の高値を 付けた。ドルは円に対し1ドル=106円49銭と、前日の同106円82銭 から下げた。ドルはユーロに対しては1ユーロ=1.4624ドル。前日は同

1.4647ドルだった。一時は同1.4591ドルと2週間ぶりの高値を付ける 場面もあった。

ポンドは一時、対ドルで1ポンド=1.9554ドルと2週間ぶりの安値 を付けた。英住宅金融大手ネーションワイド・ビルディング・ソサエテ ィが発表した1月の英消費者信頼感指数は前月比4ポイント低下の81と なった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査では61 人中59人が、イングランド銀行(BOE)が7日の金融政策委員会(P C)で、政策金利を0.25ポイント引き下げ5.25%とするとの見通しを 示した。

カナダ・ドル上昇

カナダ・ドルは米ドルに対し前日比0.2%高。1月のカナダの民間 企業と政府の支出を示す指数が予想外に上昇したことに加え、カナダ統 計局が昨年12月の建設許可件数の増加を発表したことが強材料だった。

S&P500種株価指数は一時は前日比1.2%高となる場面もみられた が、結局0.8%下げて引けた。この日の日経平均株価は2週間ぶりの大 幅安となったが、欧州の主要株価指数は上昇した。

オンライン外為取引会社ゲイン・キャピタル傘下のフォレックス・ ドット・コムの為替チーフストラテジスト、ブライアン・ドラン氏は 「世界の景気見通しは引き続き非常に暗い」と指摘。「この軟調地合い のために、ドルが対円でやや下げた」と語った。

円は主要16通貨のうち14通貨に対して上昇。株価の下落で円キャ リートレードが抑制されるなか、円はポンドに対し0.6%上昇した。

インプライド・ボラティリティ

1カ月物のユーロ・円オプションのインプライド・ボラティリティ (IV、予想変動率)はこの日、最大14.7%と前日の13.65%から上昇 した。

株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBO E)のボラティリティ指数(VIX指数)も上昇した。

ユーロは主要16通貨のうち12通貨に対して下落。トリシェECB 総裁が景気下支えのために利下げを示唆するとの観測が背景だった。ユ ーロは前日はドルに対し一時1.4%安と、1月16日以来の大幅な下げだ った。

ブルームバーグがまとめた調査では56人のエコノミスト全員が7日 のECBの政策金利据え置きを予想している。