ドイツ銀:サブプライム影響回避も利益目標達成できない公算-専門家

ドイツ銀行は米サブプライム(信用力の低い 個人向け)住宅ローン危機で最悪の事態を回避したが、ヨゼフ・アッカーマン 最高経営責任者(CEO)が掲げる2008年の利益目標を達成できない可能性が ある。

JPモルガン・チェースのアナリスト、キアン・アボホセイン氏(ロンド ン在勤)は「ドイツ銀行の利益見通しは非現実的だ」と語り、「ドイツ銀行は今 の環境でリスク管理を良くやっているが、長期的に見た事業の組み合わせで誤 っている」と指摘した。

ドイツ銀行は早い段階で米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ロ ーン関連の低迷を見込んでいたため、スイスのUBSや米シティグループ、メ リルリンチが被ったような大幅な損失は回避した。ただ、それに続く債券市場 の鈍化で事業が伸び悩む恐れがある。アボホセイン氏によると、ドイツ銀行は 資産担保証券(ABS)など仕組み金融商品を含む債券分野の利益が全体の約 半分を占める。

ブルームバーグがまとめたアナリスト10人の予想中央値によると、ドイツ 銀行の今年通期の税引き前利益は72億9000万ユーロが見込まれている。これ はアッカーマンCEOが06年10月に発表した利益目標84億ユーロ(一部項目 を除く)を13%下回る水準だ。アナリスト調査の中で最も高いWestLBの ゲオルグ・カンダース氏の見通しでも82億ユーロとなっている。ドイツ銀行の 広報担当者はコメントを控えた。

投資銀行部門

シティグループのアナリスト、ジェレミー・シジー氏らがまとめた1月8 日付リポートによると、ドイツ銀行の投資銀行部門は08年通期の利益が約30 億3000万ユーロと、経営陣の目標を43%下回る可能性がある。

アナリスト予想によると、ドイツ銀行が7日発表する2007年10-12月(第 4四半期)決算は、純利益が9億2300万ユーロと、前年同期比50%減益となる 見通し。債券や株式のトレーディング収入が減少すると見込まれている。

JPモルガンによると、今年の欧州大手金融機関の証券発行やトレーディ ングは27%減少する可能性がある。住宅ローン関連証券や債務担保証券(CD O)への投資が敬遠されるためだ。市場低迷で、こうした分野への収入依存度 が比較的高いドイツ銀は、UBSやクレディ・スイス・グループと比べて大き な打撃を被るとみられる。

ユニオン・インベストメント(フランクフルト)で資産運用に携わるヘル ムート・ヒッパー氏は「ドイツ銀行は投資銀行部門にかなり依存している」と 語った上で、「クレディ・スイスやUBSの資産運用事業のような安定した大き な部門を持っていない」との見方を示した。

アボホセイン氏によると、ドイツ銀行はプライベートバンキング(富裕層 向け資産運用)部門の利益の割合が5%にとどまっている。一方、UBSは41%、 クレディ・スイスは35%だ。

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