日経平均の下げ500円超す、米景気警戒で輸出など全面安-金融は急落

午前の東京株式相場は大幅安で、日経平均 株価の下げ幅は500円を超えた。東証1部の値下がり銘柄数は93%に達する全 面安商状。米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数が急激な悪化を示し、 米国景気後退への警戒からソニーやコマツなど輸出関連中心に幅広く売りが出 ている。格付け会社フィッチによる金融保証会社(モノライン)などの格下げ の可能性を嫌気し、銀行や保険など金融株は急落。

SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦次長は、「モノラインの格下 げは金融株の格下げにもつながる不安がある。今月の欧州金融機関の決算発表 も相場を揺らす要因となりそう」と予測。足元の企業業績も、「為替差損が影 響しているとみられ、日経平均の1株利益は900円割れとなってきた」(同 氏)と、減速傾向に懸念を示している。

午前10時20分時点の日経平均株価は前日比529円4銭(3.9%)安の1 万3216円46銭、TOPIXは48.29ポイント(3.6%)安の1307.19。東証1 部の売買高は概算で8億332万株。値上がり銘柄数はわずかに57、値下がり銘 柄数は1634。東証業種別33指数では全業種が下げ、電気機器、銀行、化学、 機械、卸売、輸送用機器などの下落寄与度が大きい。

ISM非製造業は01年10月来の低水準

前日比196円安で始まった日経平均はじり安。取引時間中の下げ幅として は、1月28日(541円)以来の水準に達した。ISMが5日発表した米国の1 月非製造業景況指数は41.9と、前月の54.4から急降下し、サービス業活動の 拡大と縮小の境目である50を一気に割り込んだ。リテラ・クレア証券の井原 翼理事・情報部長によると、「市場は米景気の先行きを心配し、直近の株価の 上げ下げが大きいので、ムードが悪化すると下げに勢いがつく」という。

国内では企業業績の発表が相次ぐが、日経平均の1株利益は12月中旬の 940円台から低下傾向だ。2月に入って900円を割り込み、5日時点では893 円。「08年3月期の着地点は心配ないが、夏場からは米国減速による企業業績 への悪影響が出てくるだろう」(SMBCフ証の松野氏)との見方がある。

一方、格付け会社フィッチ・レーティングスはモノライン大手MBIAの 保険財務力格付け「AAA」を引き下げ方向で見直すと発表。さらに提示した 格付けガイドラインによると、2200億ドル(約23兆5180億円)相当のCDO の格付けが最大で5段階引き下げられる可能性があるという。

オリックスが売り気配、ニコン大幅高

経営環境が期初の想定から激変したと判断し、08年3月通期の純利益予想 を引き下げたオリックスは、ゴールドマン・サックス証券などからの投資判断 引き下げも相次いで値幅制限いっぱいのストップ安売り気配。業績予想を下方 修正したタキロンや綜合警備保障は急落した。08年12月期の増益率鈍化が警 戒された大塚商会も大幅安となった。ギョーザ事件の影響で冷凍食品事業の統 合解消を決めた日清食品、JTはともに安い。

半面、業績警戒感が強いだけに、好調が確認された企業の一角には上昇す る銘柄も散見される。通期業績予想を増額したニコンが売買代金上位で大幅高、 08年12月期の連結営業利益が前期比5.8%増と伸びる見込みのアサヒビール は3日続伸。通期営業利益予想を増額した日立製作所も堅調。07年10-12月 期純利益が四半期開示以降の最高となったトヨタ自動車はプラスに転じた。

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