NY外為:ユーロが対ドルで大幅安、欧州の景気悪化を警戒(2)

ニューヨーク外国為替市場ではユー ロが対ドルで下落。欧州のサービス部門が鈍化し、トリシェ欧州中央銀 行(ECB)総裁の利下げへの消極姿勢がユーロ圏の景気拡大を圧迫す るとの懸念が強まったことから、ユーロは対ドルでほぼ2カ月ぶりの大 幅な下げとなった。

ユーロは円とポンドに対しても下落した。1月のユーロ圏サービス 業景気指数(確定値)は2003年7月以来の低水準となった。ドルは主要 16通貨のうち15通貨に対して上昇した。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏は「中央銀行が景気拡大支援に積極的な諸国の通貨を市 場は好感しているようだ」と述べた。また、「ECBは景気抑制姿勢を とっている一方、FOMCは景気の下振れリスク阻止に努めている」と 指摘した。

ニューヨーク時間午後4時現在、ユーロは対ドルで前日比1.3%下 落し1ユーロ=1.4634ドル。前日は同1.4830ドルだった。これは昨年 12月14日以来のユーロの大幅下落。またユーロは対円では前日比1.2% 安の1ユーロ=156円46銭。前日は同158円26銭だった。ドルは円に 対し1ドル=106円88銭と、前日の同106円71銭から上昇した。

フランスの銀行最大手、BNPパリバのテクニカル為替ストラテジ スト、アンドルー・シャベリア氏(ニューヨーク在勤)は、ユーロがド ルに対して1ユーロ=1.4590ドルを割り込む展開となれば、「昨年6月 に始まった対ドルでのユーロの上昇局面の終了が確認される可能性が非 常に高い」と指摘した。ユーロは対ドルで昨年6月13日以来10.0%上 昇している。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は前日比1%上昇し76.116。これは1日としては昨年12月14日 以来最大の上昇率。同指数は11月23日には74.484と、同指数算出を開 始した73年以来の低水準に下落していた。

円はノルウェー・クローネに対し前日比1.7%高、南アフリカ・ラ ンドに対しては2.6%上昇した。米主要株価指数が2日続落となったこ とから、円キャリートレードの解消が促進された。

米供給管理協会(ISM)がこの日発表した1月の非製造業景況指 数は41.9と、前月の54.4(修正前53.9)から急降下。サービス業活動 の拡大と縮小の境目である50を一気に割り込んだ。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の世界通貨戦略責任者、ロバー ト・シンチェ氏は「リセッションに関する会話がますます多く聞かれる ことだろう」と指摘。「リスク回避姿勢が市場に戻りつつあり、これが 円の支援材料となっている」と述べた。

豪ドル

オーストラリア・ドルは対米ドルで1豪ドル=89.60米セントに下 落した。前日は同90.82米セントだった。オーストラリア準備銀行(R BA)は5日開いた政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キ ャッシュレートを0.25ポイント引き上げ7%とすることを決めた。これ はブルームバーグ・ニュースが実施した調査のエコノミスト27人全員の 予想通りの結果だった。決定後の声明では、1991年以降で最速ペースと なったインフレを沈静化するには「需要の大幅な鈍化」が必要との認識 を示した。

英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) がこの日発表した1月のユーロ圏サービス業景気指数(確定値)は50.6 と、前月の53.1から低下。これが手がかりとなりドルが上昇した。

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