リッチモンド連銀総裁:「緩やかなリセッション」か-追加利下げ示唆

リッチモンド連銀のラッカー総裁は5日、 米経済が「緩やかなリセッション(景気後退)に陥る可能性がある」として、 金利の一段の引き下げが「正当化されるだろう」と述べた。

ラッカー総裁はウェストバージニア州チャールストンで講演。「景気減速 には実質金利の引き下げで対応する必要がある」と述べ、「下振れリスクが顕 著だということは、一段の金融緩和が最終的に正当化される可能性を意味す る」と付け加えた。

ラッカー総裁は2006年後半4回のFOMCでいずれも利上げを主張し、 据え置き案に反対票を投じた経緯がある。同総裁が景気の下振れリスクを強調 したことについて、JPモルガン・チェースのエコノミスト、マイケル・フェ ローリ氏(ニューヨーク在勤)は、「追加利下げ提案に対して前向きの意思表 示をする可能性さえ示唆した発言だ」と述べた。

FOMCは先月21日の緊急会合で0.75ポイントの利下げを決定し翌日 に発表。30日の定例会合ではさらに0.5ポイントの利下げを実施し、フェデ ラルファンド(FF)金利誘導目標を3%に設定した。わずか9日間で合計

1.25ポイントの利下げは、FF金利誘導目標が金融政策の手段として定着し たこの20年間で最速のペース。

「芳しくない成長」

ラッカー総裁は、「今年の経済成長は芳しくないだろうと予想していたが、 これが先月の金融政策についての考え方に強く影響した」と述べた上で、「こ の先数カ月に出てくるデータが予想ほど弱くなければ、追加利下げが正当かど うかは不透明になる」と付け加えた。

同総裁は積み上がる景気失速の兆候について、「2008年の経済見通しは 悪化した」と述べ、「最近の一連のデータで下振れリスクの高まりが示され た」と説明した。

1月雇用統計では非農業部門雇用者数が2003年8月以来初の減少となっ たほか、1月の米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数はサービス業活動 の拡大と縮小の境目である50を割り込んで41.9に落ち込み、2001年の景気 後退以来で最速の急降下を記録した。

リセッションのリスク「一気に上昇」

ラッカー総裁は講演後、記者団に対しISM統計について、「リセッショ ンの可能性を一気に高めた」と述べ、「今年上期はかなり弱い成長になるとい うのが現実的なシナリオだ」と語った。

同総裁は講演テキストの中で、「米経済が最後に経験した2回のリセッシ ョンと同様に緩やかなリセッション、言い換えれば、程度は浅く、回復に時間 がかかるリセッションの可能性がみられる」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE