仏政治家、外国企業のソシエテ買収阻止に動く-国外から非難の声

フランスの政治家は、同国の大手銀行ソシエ テ・ジェネラルが外国企業の買収対象になるのを阻止しようと動いている。し かし、フランスを除く欧州では一体、誰が敵なのかとの声が上がっている。

ソシエテが未承認のトレーディングによる49億ユーロ(約7750億円)の 損失を公表した数日後、フィヨン首相(53)をはじめとする仏政治家はフラン ス以外の企業がソシエテを買収しようとする動きに先手を打った。

欧州の中でも企業が買収にかなり熱心なフランスでのこうした社会的ナシ ョナリズムは、域内から非難を浴びている。ブルームバーグのデータによれば、 仏企業は過去1年間、フランスを除く西欧地域で317件の買収を発表。その総 額は892億ドル(約9兆5200億円)に上る。同期間に同国で西欧企業が実施し た買収案件は286件で総額672億ドル。

ブリュッセルに拠点を置く欧州政策研究センター(CEPS)のディレク ター、ダニエル・グロス氏は、買収の可能性のある対象が政治的に重要な意味 を持つと考えられる場合は常に、「パリではフランス対外国という対決の構図と してとらえられる。欧州の連帯などというものはない」と話した。

ユーロ圏財務相会議の議長を務めるルクセンブルクのユンケル首相兼財務 相は、敵対的な買収を阻止しようとの考えには理解を示す。それでも、ラジオ 局「ヨーロッパ1」の1月31日の番組では、「だが、もし誰かが強力な財務計 画を携え、友好的にアプローチしてきたら、なぜそれを拒否するのか?その理 由はただ単にフランス人でないということだけなのか?」と述べた。

「偉大なフランスの銀行」

フィヨン首相は欧州議会での1月29日の証言で、「ソシエテ・ジェネラル は偉大なフランスの銀行で、今後も偉大なフランスの銀行であり続ける」と発 言。これが、ユンケル首相の問いに対する答えでもあり、こうした感覚は仏国 内で広く共有されている。

ソシエテ従業員持ち株会のパトリス・ルクレール代表は同行について、「フ ランス人にとってフランス人の手による経営が続くことが極めて重要だ。この 銀行は140年の歴史を持つ国内で最も古い銀行の1行で、資産家一族ではなく、 従業員により設立され、国から一度として補助金を受けたことがない」と語っ た。

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