米マイクロソフト:一部株主の間でヤフー買収提案は逆効果との見方

ソフトウエア最大手の米マイクロソフトの一 部株主は、ポータル(玄関)サイト大手の米ヤフーを446億ドル(約4兆7600 億円)で買収する提案について、逆効果となり、個人向けネットサービスや広告 の分野でインターネット検索大手、米グーグルに対する競争力が落ちる恐れがあ るとみている。

ファースト・アメリカン・ファンズで運用に携わるジェーン・スノレク氏は 「これは愚かな取引で私は満足していない」と述べた。同氏によると、ファース ト・アメリカン・ファンズはマイクロソフトの株価が6.6%安と、2006年4月以 来の大幅下落となった1日、マイクロソフトに関するポジションの多くについて 売りを開始した。同氏は「マイクロソフトとヤフーの市場シェアは緩やかに低下 すると予想している」と説明した。

マイクロソフトのスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)は自らの 取り組みではグーグルとの差を縮められなかったことで、ヤフー買収を目指 し ている。ただ、カナコード・アダムスのアナリスト、コリン・ギリス氏によると、 ヤフーを買収してもマイクロソフトはなおネット検索市場のシェアが比較的小さ い上に、バルマーCEOも事業統合の混乱に直面する恐れがある。

ハーデスティ・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャー、デーブ・ ステファーソン氏も「ヤフーはグーグルに対抗するのに非常に苦労してきた」と 語り、「マイクロソフトと組むことになっても、状況は変わらないだろう」とみ る。買収提示額については「信じられないほど高い」と述べ、マイクロソフトは 事業立て直しを図る上で規模が小さめの買収を複数行う方が良かったのではない かとの見方を示した。

その一方で、今回の買収に好意的な見方を示すマイクロソフトの株主もいる。 米資産運用会社ブラックロックの世界株式担当の最高投資責任者、ロバート・ド ール氏は「マイクロソフトが買収をうまく実行すれば、本当に良い取引になるか もしれない」と語った。