日本株は金融中心に急伸、モノライン救済や再編期待-ヤフー買い殺到

週明け午前の東京株式相場は急反発。1日の 米国で大手金融保証会社(モノライン)に対する救済計画が明らかになり、 金 融システム不安が和らぎ、三菱UFJフィナンシャル・グループや野村ホールデ ィングスなど金融株への買いが目立った。米マイクロソフトによる買収提案で、 業界再編期待から米ヤフー株が急騰した流れを引き継ぎ、日本でもヤフーがスト ップ高(値幅制限の上限)買い気配。その筆頭株主であるソフトバンクも一時ス トップ高まで上げた。

日経平均株価の午前終値は前週末比335円24銭(2.5%)高の1万3832円 40銭、TOPIXは同27.32ポイント(2%)高の1364.18。東証1部の売買高 は概算で9億3829万株、売買代金は同1兆1870億円。値上がり銘柄数は1396、 値下がりは254。東証業種別指数は31業種が上昇、医薬品とその他製品の2業 種が下落。

ベアリング投信投資顧問の牧譲治専務は、足元の株価水準について「1月に 急落を経験し、将来的にネガティブな材料が出てくることをかなり織り込んでい る」と指摘。その上で、モノラインの救済に向けた動きが出てくるなど外部環境 が改善していることもあり、「売り方の買い戻しが活発化してきている」(同 氏)という。

また、IT・テクノロジー業界や非鉄業界で世界的な再編期待が高まってお り、「日本にも企業再編の波が押し寄せるのは避けられない情勢だ」と、牧氏は 指摘。再編により企業経営の効率化が進めば、「投資家は株式市場へ資金を向け やすくなる」(同氏)としている。

米株は続伸、マイクロソフトのヤフー買収提案など

1日の米株式相場は素材や金融株中心に続伸し、ダウ工業株30種平均は

0.7%高の12743.19ドルで終えた。ソフトウエア最大手のマイクロソフトによる ポータル(玄関)サイト大手ヤフーの買収案提示やモノライン救済観測を背景に、 雇用統計の悪化をこなして上昇。また、半導体ICの製造・販売を手掛けるアル テラの第1四半期(1-3月)売上高がアナリスト予想平均を上回る見通しとな り、半導体株が全体的に買われ、SOX指数は5.8%上昇した。

マイクロソフトは1日、米ヤフーに446億ドル(約4兆7478億円)で買収 を提案したと発表。買収により、インターネット検索とウェブ広告で支配的な地 位にあるグーグルに対抗する構えだ。米ヤフーは前日比48%高と、1996 年の新 規株式公開(IPO)以来最大の上げを記録している。

一方、エリック・ディナロ・ニューヨーク州保険局長は、モノライン2位の アムバック・ファイナンシャル・グループに対して金融機関主導の救済策を計画、 アムバックの格下げによる信用市場の混乱を未然に防ぐのが目的で、計画につい て説明を受けた関係者2人が1日までに明らかにした。関係者らによれば、米シ ティグループやスイスのUBSなど8金融機関が資金提供に向けて グループを 結成。また、これとは別の複数のグループがモノライン最大手MBIAや同業の ファイナンシャル・ギャランティー・インシュアランスに資本提供する同様の計 画について、作業を開始した。

1月の米雇用統計は悪化、製造業景況は予想上回る

1日に発表された1月の米マクロ経済統計はまちまちとなった。雇用統計 は、非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)が前月比1万7000人減 少した。減少は2003年8月(4万2000人減)以来、4年5カ月ぶり。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は7万人増だった。一方、 供給管理協会(ISM)が発表した製造業景況指数は50.7に上昇、ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想中央値47.3を上回った。

金融や不動産に買い、シャープ上昇率は2年ぶり

米ニューヨーク州保険局長がアムバックに対して金融機関主導の救済策を計 画していることが明らかになり、1日の米株市場で金融株が買われた流れから三 菱UFJや三井住友フィナンシャル・グループなど銀行株、野村や大和証券グル ープ本社など証券株、ミレアホールディングスや損保ジャパンといった保険株が そろって上昇。三井不動産や三菱地所など不動産株にも投資資金が向かった。1 日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が6%近く急伸した流れを引き 継ぎ、アドバンテストや東京精密といった半導体株の一角も高い。

再編期待を背景に米ヤフー株が買われた流れを受け、日本でもヤフーやその 筆頭株主であるソフトバンクなどに買いが殺到。中国最大のアルミニウムメーカ ー、チャイナルコと米アルミ大手アルコアが英・オーストラリア系鉱山会社大手 リオ・ティントの株式72億ポンド(約1兆5040億円)相当を取得したと1日明 らかにし、欧米市場で資源株が上昇したことから、この日の東京市場でも住友金 属鉱山やDOWAホールディングスなど非鉄金属株の一角が買われた。また、石 炭価格の急騰を受け、石炭権益を持つ三菱商事が8.6%高。

このほか、外販比率の上がっている液晶パネルの収益性向上で、07年10- 12月期の連結純利益が前年同期比3.8%増と増益を確保したシャープが急反発。 シャープは一時7.2%高まで買われ、取引時間中の上昇率としては約2年ぶりの 大きさを記録した。携帯電話の国内販売が計画を上回り、07年10-12月期の連 結純利益が過去最高を記録したカシオ計算機はストップ高。

イビデンはストップ安気配

半面、新製品のコスト増や円高による為替差益減で、08年3月期の連結業 績予想を減額したイビデンがストップ安(値幅制限の下限)で売り気配。北米の プリンター事業が減収となり、08年3月期の連結業績予想を下方修正したブラ ザー工業は大幅続落で、昨年来安値を更新。ごみ処理プラント事業で500億円規 模の特別損失を08年3月期に計上する見通しと、4日付の日経新聞朝刊が伝え たJFEホールディングスは小反落。

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