シャープ株の上昇率は終値で6年ぶり大きさ、四半期増益を好感(3)

シャープの株価が急反発し、前週末比141 円(7.7%)高の1967円で終了。終値ベースでの上昇率としては2001年11月 26日の9.2%以来、約6年2カ月ぶりの大きさを記録した。1日の取引終了後 に発表した第3四半期(2007年10-12月)業績は、価格低下の影響を受けに くい液晶パネルの利益率好転により、小幅ながら市場の事前予想を上回る増益 を確保した。足元の堅調な業績を見直す動きと、輸出関連株全般が高い流れが 重なり、一時は上昇率が9%を超す場面もあった。

みずほ証券の張谷幸一アナリストは4日付のリポートで、第3四半期決算 発表を受けてシャープの投資判断を、中立を示す「3」から、買いを示す 「2」に引き上げた。来期に向けて「テレビ用液晶パネルの外販拡大と太陽電 池の収益ボトムアウトの確度が高まった」ためとしている。

その上で張谷氏は、シャープが今後も成長を持続できるかは「収益を伴っ た形でテレビ向け液晶パネル外販を増やせるかどうか」次第と指摘。かつて 「モバイル液晶においてノキアやソニー向け大型商談をまとめた実績を持つ」 片山幹雄シャープ社長の手腕への期待感を示している。

また、日興シティグループ証券は2日付で、シャープの目標株価を2000 円から2100円に変更。英文リポートの中で江沢厚太アナリストらは、第3四 半期の好調で株価が短期的には上昇する可能性があると指摘。ただ、通期など 将来に関する見通しについては懸念もあるとして、投資判断は「中立」に据え 置いた。

シャープの第3四半期業績は、売上高が同12%増の9212億円だったのに 対し、純利益は前年同期比3.8%増の296億円、営業利益は同5.5%増の520 億円。いずれもブルームバーグ・ニュースが集計したアナリスト4人による事 前予測の中央値(純利益290億円、売上高8750億円、営業利益510億円) を上回っていた。歳末商戦下とあって液晶テレビは値引き販売による価格圧力 にさらされたが、メーカー向け納入のため利益を安定確保できる液晶パネルの 収益でカバーし、小幅ながら増益を達成した形。

ただ、1日の都内での決算発表では、家電業界にとって年間最大の商機で ある歳末商戦を過ぎても、4-12月の9カ月間の営業利益が通期見通しの 69%に当たる1310億円であることから、年間見通しの達成は厳しいのでは、 との指摘も出た。これに対し、発表者の大西徹夫取締役は、太陽電池事業の損 益改善などを通じて達成を目指す意向を強調している。