米国債(1日):2年債、週間ベースで7週連続上昇-雇用減で買い

米国債市場では2年債が小幅高。週間ベー スでは7週連続で上昇した。米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想外に減少 したため、リセッション(景気後退)を回避するために米連邦公開市場委員会 (FOMC)が追加利下げを実施するとの思惑が強まった。

米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスのリポートも国 債買いを誘った。ムーディーズは金融保証会社(モノライン)がサブプライム (信用力の低い借り手向け)住宅ローン絡みの損失を補てんするため、資本を 十分に増強できなければ、2月中に一部モノラインの格下げに踏み切る可能性 があると指摘した。モノラインが保証する債券の総額は2兆4000億ドル。

カルバート・アセット・マネジメントの債券ストラテジスト、スティーブ ン・バノーダー氏は「米国債市場は嵐の中の逃避先としては非常に良い場所だ。 国債市場はFOMCに追加利下げを迫るだろう」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時 17分現在、2年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポ イント)低下して2.07%。2年債価格(表面利率2.125%、2010年1月償 還)は約1/32上昇の100 3/32となった。利回りは1月23日に1.84%と、 04年4月以来の水準に低下した。今週の低下幅は11bp。

10年債利回りは前日比約1bp低下の3.59%。週間ベースでは4bp 上昇した。

非農業部門雇用者数は前月比1万7000人減少した。減少は2003年8月 (4万2000人減)以来初めて。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は7万人増だった。失業率は4.9%と、12月の5.0%か ら低下した。

スタイフェル・ニコラウスの債券ストラテジスト、ジム・デマシ氏は「住 宅市場の低迷や貸し渋り、金融保証会社(モノライン)をめぐる不透明感は景 気の先行き不安につながっている」と述べた。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場が示す3月18日のFOMCでの0.5ポイント利下げの確率は72%。1週間 前はゼロだった。0.25ポイント利下げの確率は28%。

米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数を受けて、売りが出る場面も あった。同指数は1月に50.7に上昇、ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想中央値47.3を上回った。前月は48.4と速報値の47.7か ら上方修正された。同景況指数の50は景気の拡大と縮小の境目を示す。

モノライン業界に対する精査は2月下旬までに完了する見通しだとするム ーディーズのリポートが伝わると、買いが再び優勢になった。MBIAとアム バック・ファイナンシャルは07年10-12月(第4四半期)に合わせて55億 ドルの損失を計上した。

利回り曲線のスティープ化

利下げ観測を背景に2年債利回りは10年債を152bp下回っている。こ の格差は2004年以来で最大。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーダー兼ストラテジスト、シ ョーン・マーフィー氏は「FOMCはまだ追加利下げに含みを残している。利 回り曲線のスティープ化を見込んだ持ち高を組んでいれば安全だ」と指摘。2 年債利回りは1月の最低水準をうかがう可能性があるとの見方を示した。

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