NY外為(1日):ユーロが対ドルで下落、最高値接近も届かず売り(2)

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対 ドルで下落。米労働省が午前に発表した1月の雇用統計で非農業部門雇用者数 が市場予想に反して約4年ぶりに前月比で減少したことから、ユーロは対ドル で最高値に接近したものの及ばず、その後は売りが優勢に転じた。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業景況指数が前月比を上 回ったことが好感され、ドルは上昇。ドルはこれより先、2007年11月に記録 した最安値の1ユーロ=1.4967ドルに迫った場面もあった。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア為替ストラテジストのウィン・ シン氏は、「またも記録は破られなかった。市場参加者はユーロ売りという反 対の取引を仕掛け、どう展開するか様子を見ている」と語った。

ニューヨーク時間午後4時30分現在、ユーロは対ドルで前日比0.4%下落 して1.4798ドル。前日は1ユーロ=1.4861ドルだった。ドルは対円で0.3% 上昇して106円71銭。前日は106円44銭だった。ユーロは対円で0.2%下げ て157円88銭。前日は158円18銭だった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数 は75.45と前日に続き上昇した。昨年11月23日には74.48と、指数算出開始 (1973年)以来の最低を記録した。

ドルは米雇用統計発表後に一時、1ユーロ=1.4949ドルまで下落する場面 もあった。

週間ベースでドルは対ユーロで0.8%下落、過去1年間ではほぼ14%値下 がりした。対円でのドルは週間ベースで0.1%下落、円は対ユーロで0.7%下 げた。

ポンド下落、豪ドルは上昇

ポンドは主要通貨すべてに対して下落。特に南アフリカ・ランドとカナ ダ・ドルに対してはそれぞれ2.7%と1.9%下げた。イングランド銀行が7日 に開く金融政策委員会(MPC)で政策金利を現行水準の5.5%から引き下げ るとの観測がポンド売りにつながった。ポンドは対ドルで最大1.1%下げて1 ポンド=1.9654ドルをつけた。これは1月24日以来の安値。

豪ドルは対米ドルで最大0.7%上げて90.44米セントと、11月14日以来 の高値。オーストラリアの政策金利は6.75%と他国に比べて高水準にあること から、海外投資家にとっては魅力的な投資先になるとの見方が背景。

1月のドルはユーロに対して1.86%下落。連邦公開市場委員会(FOM C)が先月中に2度の利下げを実施、フェデラルファンド(FF)金利誘導目 標を3%に引き下げた。

金利先物市場動向によると、3月18日のFOMC会合までにFF金利誘 導目標が0.5ポイント引き下げられる確率は70%となっている。残る30%は

0.25ポイントの利下げを見込んでいる。

英バークレイズ・キャピタルの調査部門共同責任者、ラリー・カンター氏 (ニューヨーク在勤)は、「対ドルでのユーロの上昇トレンドはもう終わった。 市場参加者はすでに、かなりの金融緩和策を織り込んでいる」と述べた。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建て玉報告によると、対ドルでのユ ーロ・ロング(買い持ち)からショート(売り持ち)を差し引いたネットロン グは3週連続で減少し、1月29日の時点で2万2456枚だった。一方、対ドル での円ロングは4年ぶり高水準に達した。

ISM製造業景況指数、雇用統計

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業景況指数は50.7に上 昇、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト74人の予想中央値

47.3を上回った。前月は48.4と速報値の47.7から上方修正された。同景況指 数の50は景気の拡大と縮小の境目を示す。

AIGファイナンシャル・プロダクツ(コネティカット州ウィルトン)で 外為取引の世界責任者を務めるジェフ・グラドスタイン氏は、「ISMの統計 内容をみて、一部の市場参加者は状況が思っていたほど悪くないととらえるだ ろう。ドルが最安値を更新するほどの十分な悪材料はそろっていない」と語っ た。

米労働省が発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業 所調査、季節調整済み)は前月比1万7000人減少した。昨年12月の雇用者数 は8万2000人増に上方修正された。家計調査による1月の失業率は4.9%と、 12月の5.0%から低下した。

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