カナダ中銀のカーニー新総裁:FRB流の急激な利下げには抵抗か

カナダの金融政策は1日から、米ゴールドマ ン・サックス・グループで投資銀行業務に携わった経歴を持つマーク・カーニ ー氏(42)の手腕に委ねられることになるが、同氏は、米国の急激な利下げに は追随しない公算が大きい。

中央銀行であるカナダ銀行の新総裁に1日就任するカーニー氏がまず直面 するのは、2004年6月以来で最大となったカナダと米国の金利差だ。バーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は連邦公開市場委員会(FOMC)で、 2週間足らずのうちに政策金利を1.25ポイント引き下げ3%とした。カナダは 1月22日に0.25ポイントの利下げを実施し、政策金利を4%とした。

トロント・ドミニオン銀行のエコノミスト、ベアタ・カランシ氏は、「米国 とカナダの状況は大きく異なる」と言う。カナダは昨年、02年以来の最も力強 い雇用の伸びを記録。失業率は5.8%と33年ぶりの低水準となった。米国では 雇用創出が03年以来で最悪の年となり、サブプライムローン(信用力の低い個 人向け住宅融資)危機で、リセッション(景気後退)に近づいているのとは対 照的だ。

スコシア・キャピタルの1部門、スコシア・マクラウドの投資アドバイザ ー、アンドルー・パイル氏は、新総裁の「1つの大きな仕事は、早期の信頼性 確立に努めることだ」と指摘し、カーニー氏は慎重な利下げ姿勢を示す可能性 が大きいとの見通しを示した。

カナダ財務省のナンバー3として活躍したカーニー氏は、混乱した市場の 対応に長けているとの評判だ。昨年は資産担保コマーシャルペーパー(ABC P)市場の立て直しに尽力した。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト18人を対象にまとめた調査では、 カーニー氏は3月、4月、6月の政策会合でそれぞれ0.25ポイントずつの利下 げをする見込み。同氏を新総裁に推薦し、1月31日に総裁を退いたデービッ ド・ドッジ氏(64)は、2001年11月以後、1回で0.25ポイントを超える利上 げも利下げもしなかった。

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