ソニー株の下落率は03年4月の「ショック」以来、営業益減額を嫌気

反落して始まったソニーの株価がじりじり と値を下げ、430円(8.2%)安の4790円で取引を終了。終値ベースでの下落 率としては、業績悪化が日本株全般のみならず、世界株式にも影響を及ぼした いわゆる「ソニー・ショック」が起こった2003年4月28日(15.5%)以来の 大きさとなった。

1月31日の業績発表で、円高や液晶テレビの苦戦から通期(2008年3月 期)の営業利益予想を減額、経営目標である売上高営業利益率の5.0%達成が 厳しくなった。HSBC証券では、ソニーの投資判断を1日付で「買い」から 「中立」に引き下げており、収益や株価の先行き不透明感が広がった格好だ。

ブルームバーグ・プロフェショナルで投資資金の流入動向を示すマネーフ ローチャートを見ると、大口取引のブロックトレードを通じ、午後2時以降は 資金流出規模がそれまでから一気に3倍近くに膨らんだ。

HSBC証券のアナリスト、カルロス・ディマス氏は1日付の英文リポー トで、円高を理由に同証としてのソニーの来期(09年3月期)業績予想を引き 下げた。営業益については、4814億円から4516億円に減額。目標株価は従来 の7000円から5900円に見直した。

ソニー自身の今期の営業益予想は、今回の修正で400億円減額され、4100 億円(前期は718億円)となっている。

また、エース証券の安田秀樹アナリストは、1日朝のブルームバーグ・テ レビのインタビューで、通期営業益予想の減額は円高などの「外部要因」が主 因だとしながらも、来期には「大きな増益は難しい」との認識を示した。

安田氏は、家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の販売環 境が引き続き厳しいことや、これまで収益をけん引してきたデジタルカメラや カムコーダーの利益率が落ちるとの説明を会社側から受けたことを、理由に挙 げている。

一方、ゴールドマン・サックス(GS)証券の藤森裕司、二本柳慶両アナ リストは1日付リポートで、今回の発表内容を株価は「短期的にはネガティ ブ」に受け止めるだろうとしながらも、5000円以下の水準であれば、割安感が あると述べている。

03年のソニー・ショック

2003年4月24日、ソニーは2003年3月期の業績を発表し、連結純利益は 1155億円と会社計画を645億円下回ったほか、次期04年3月期も57%減益を 見込むなど、内容の悪さに翌25日から投資家の売りが殺到した。大幅減益見 通しの理由は、価格競争激化などで売り上げが落ち込むほか、構造改革の実施 で、成長に向けた投資拡大に伴うコスト増などだった。

同25日の取引では制限値幅いっぱいのストップ安水準となる13%安の 3220円で比例配分。株価位置としては約7年ぶりの低水準に落ち込んだ。その 後ロンドンやフランクフルト、ニューヨーク市場でも売り込まれ、週明け28 日も15.5%安の2720円で2営業日連続のストップ安比例配分となった。

--共同取材:君塚 靖  Editor:Shintaro Inkyo

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 駅 義則 Yoshinori Eki +81-3-3201-3422 yeki@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:

大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

Young-Sam Cho +82-2-3702-1639 ycho2@bloomberg.net

Carlos Dimas Hideki Yasuda Yoshinori eki Yuji fujimori Yasushi kimizuka 種類別ニュース