東京外為:円が小動き、米雇用統計控えこう着-週末の米株動向警戒

午前の東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=106円台前半から半ば付近で小動き。米国の景気後退懸念がくすぶ る中、海外時間に注目の米雇用統計の発表を控え、積極的な取引は手控えられ ている。また、米金融保証会社(モノライン)の格下げなど金融不安も根強く、 週末の米国株の動向が警戒されている。

みずほ信託銀行資金証券部の金子和広調査役は、「雇用統計待ち」といっ た状況の中、ドル・円は今週レンジを上下どちらにも抜けられず、こう着感が 強まっていると説明。また、米雇用統計については、「すごく強ければ素直に ドル買いになるものの、あまり強すぎて利下げ観測が後退し、株が売られれば、 それほどドル買いという感じにもならない」といい、週末の相場展開を予想す るのは難しいと語る。

雇用統計待ちで小動き

1ドル=106円40銭前後で早朝の取引を開始したドル・円は、その後も同 水準付近でもみ合う展開が継続。午前9時前に付けた106円24銭(ブルームバ ーグ・データ参照、以下同じ)を午前の円高値に、下は106円55銭と30銭余 りの値幅にとどまっている。

ユーロ・円も1ユーロ=158円台前半での小動きが続き、午前のレンジは 157円91銭から158円37銭。ユーロ・ドルも1ユーロ=1.48ドル半ばから後 半で30ポイント程度の値動きとなっている。

前日の海外市場では、軟調な欧州株や予想を下回る米経済指標を受け、ド ル・円は一時、105円71銭と23日以来、約1週間ぶりの水準まで円高が進行。 その後、米金融保証会社の格下げ懸念の後退から米国株が反発したことで、106 円87銭まで円はいったん値を戻したが、円売りも続かず、「雇用統計を控えて、 基本的には大きな動きの中でもレンジにとどまった」(三菱UFJ信託銀行資 金為替部の井上英明グループマネージャー)。

米雇用統計とISM製造業景況指数

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、この日 発表される1月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比7万人増加 したと見られている。前月は同1万8000人増だった。

一方、米労働省が1月31日に発表した、26日に終わった1週間の新規失業 保険申請件数(季節調整済み)は、前週比6万9000件増の37万5000件と、05 年9月のハリケーン「カトリーナ」襲来以来、最大の増加幅となった。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値(31万9000件) も上回った。

三菱UFJ信託銀の井上氏は、1月中の失業保険申請件数が減少したこと や今週発表された民間統計が強めだったことで、雇用統計は比較的良い数字に なると予想しているが、「先々を見ると、きのうの失業保険申請件数が悪かっ たため、仮に今回の数字が良かったとしてもドルの反発は限定的になる」とみ ている。

また、雇用統計後には米供給管理協会(ISM)の1月の製造業景況指数 が発表される。井上氏は、「両方とも良ければ、ドルは最後買い戻されて引け るのかなと思うが、いずれにしろ(それまでは)材料待ちになる」と語る。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査では、1月のIS M製造業景況指数は47.4と昨年12月の48.4(改定値)から低下が見込まれて いる。

週末の米国株動向を警戒

米モノライン最大手、MBIAのゲーリー・ダントン最高経営責任者(C EO)は31日、同社の資本は最上級格付けである「AAA」を維持する上で十 分な水準にあると述べ、経営破たんの憶測を退けた。MBIAがこの日発表し た2007年10-12月(第4四半期)決算は純損益が四半期ベースで過去最大の 23億ドルの赤字となった。

一方、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は同日、モノライン4 位のファイナンシャル・ギャランティー・インシュアランスの格付けを最高の 「AAA」から引き下げるとともに、MBIAの格付けも引き下げ方向で見直 すと発表。さらに、31日遅くに発表されたインターネット検索最大手の米グー グルの利益と売り上げ見通しがアナリスト予想を下回ったことで、米株指数先 物が下落しており、週末の米国株式相場の動向が警戒される。