日本株は反落へ、ソニーなど業績懸念で輸出安い-朝高後に失速(2)

週末の東京株式相場は、米国株高の流れを 受けて朝方は上昇して始まるものの、次第に上値が重くなって反落する見通し。 ソニーが円高などを背景に業績予想を下方修正したことから、電機など輸出関 連株が安くなりそうだ。また日本時間早朝、米格付け会社による金融保証会社 (モノライン)の格下げ事実が明らかになり、昨日出そろった業績開示でサブ プライム・ローン関連投資の損失拡大も確認され、銀行など金融株も売りに押 されるとみられる。

また、米国時間1日に同国の重要指標である雇用統計の発表を控えている ことも、午後に買い手控えムードが広がる一因になる。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「東京市場 は増益率鈍化などかなり悪い部分を織り込んでいる」と指摘しながらも、1日 発表の米ISM製造業景気指数や雇用統計などが、「目先の注目点になる」 (同氏)とした。門司氏による日経平均株価のきょうの予想レンジは、1万 3500円-1万3800円。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の1月31日清算値は1 万3600円、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3550円)比で50円高。

ソニーが下方修正

家電大手のソニーが31日に発表した第3四半期(07年10-12月)純利益 は、前年同期比25%増の2002億円で、同四半期としては過去最高を記録した。 本業のエレクトロニクス部門の営業黒字はテレビの苦戦などで同7%減となっ たものの、ゲーム事業の営業損益が改善したことなどが貢献した。ただし、円 高進行や株安に伴う金融資産の目減りなどから、08年3月期営業利益予想は 400億円減額された。

10-12月期業績の発表が本格化する中、31日にはアイシン精機などの業 績好調が相場全体を支えた。しかし米国での重要指標を控え、円高の進行が今 後の企業業績の伸び悩みにつながるとの警戒から上値が重くなりそう。HSB C証券では、ソニーの投資判断を中立に引き下げた。

一方、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は31日、 金融保証会社(モノライン)最大手MBIAの保証信用格付け「AAA」を引 き下げ方向で見直すと発表。S&Pは発表文で、「想定される損失の規模を考 え、MBIAは増資の迅速な完了が不可欠だと判断した」としている。MBI Aのゲーリー・ダントン最高経営責任者(CEO)は同日、資本は最上級格付 けである「AAA」を維持する上で十分な水準にあると述べていた。モノライ ンの格下げによる影響懸念から、銀行株や保険株も軟調となる可能性がある。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、S&Pの格下げに関 し「引き続き会社側の資本注入の姿勢とそれだけでは不足するのではないかと の見方との綱引きになりそう」とし、相場全般も外部環境をにらんでもみ合い となるのではないか、と見ている。

31日の米主要株価3指数の終値は、S&P500種株価指数は前日比22.74 ポイント(1.7%)高の1378.55、ダウ工業株30種平均は207.53ドル (1.7%)高の12650.36ドル、ナスダック総合指数は40.86ポイント (1.7%)高の2389.86。

プラント、銀行に売りも、松下電産は堅調公算

輸出関連では、電機や自動車、機械のほか、ゴールドマン・サックス証券 が投資判断を引き下げた川崎重工業、千代田化工建設など造船、プラント関連 銘柄にも売り圧力が高まると予想される。

個別に材料が出た銘柄では、07年4-12月期の連結純利益が前年同期比 54%減となった三菱UFJフィナンシャル・グループ、08年3月期の純利益予 想を減額したみずほフィナンシャルグループ、08年3月期の連結営業利益予想 を7%引き下げた平和不動産などが安くなる見込み。

半面、07年10-12月期の連結営業利益が前年同期比22%増と堅調だった 松下電器産業、08年3月通期の連結純利益予想を引き上げたソニーフィナンシ ャルホールディングスなどは上昇が予想される。

日産自やエーザイなど発表予定

きょうの主な業績発表企業は、午前11時台に岡谷電機産業、午後1時台 に大日本住友製薬、古河機械金属、ネットワンシステムズ、午後2時台には科 研製薬、テレビ朝日などがある。このほか、エーザイ、ディスコ、シャープ、 キーエンス、日産自動車なども取引終了後に発表の予定。

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