東京外為:円もみ合い、株反発でリスク回避緩和-米金利先安観根強い

東京外国為替市場ではドル・円相場が1ド ル=106円台半ばを中心にもみ合った。日本株の反発を受けてリスク回避姿勢が 和らぎ、円売りが進む場面もみられたが、米金利の先安観から午後の取引では 徐々にドル売り圧力が強まる展開となった。

三井住友銀行市場営業部の高木晴久グループ長は、前日の米株がモノライ ン(金融保証会社)関連の悪材料ひとつで下落する不安定な状況のなか、この 日は日本株の動向をにらみながら円が上下に振れる展開になったと説明。日中 にはモノラインの資本増強などの話もあり、「センチメントの偏りが激しいな かで、いいニュースを受けた揺り戻し局面がみられた」として、円安に振れた 背景を説明した。

しかし、米金融当局の利下げを中心とした一連の対策を受けても「基本的 に全てが払しょくされるという状況ではないため、世界的な金融不安の拡大懸 念や米国のリセッション(景気後退)リスクは根強い」(高木氏)といい、ド ル売り基調に変化はないとの警戒感が残った。

ドル・円はもみ合い

この日のドル・円相場は、前日の海外市場でモノライン大手の格付け引き 下げを背景とした米株安を受けて、リスク回避に伴う円の買い戻しが強まった 流れを引き継ぎ、106円台前半で早朝の取引を開始。午前8時半前には106円 03銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)までドル安・円高が進んだ。

しかし、ドルの下値では「国内輸入企業のドル買いや月末の投信設定に伴 う需給」(ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部・北澤純部長)が観測 され、徐々にドルは下げ渋り。加えて、続落して取引を開始した日経平均株価 が早い段階から下落幅を縮小する展開になると、次第に円売り圧力も加わった。

市場では、米株が引けにかけてパニック的に下げたことから、前日の海外市 場では円の買い戻しを余儀なくされ、東京時間の朝方も円の上値を試す動きが 先行。しかし、「日本株が戻しているため、早朝に膨らんだ円買い持ち高を解 消する動きが出ている」(中央三井信託銀行総合資金部・北倉克憲主席調査役) との指摘が聞かれた。

このため、午前10時10分には106円65銭まで円が売り戻され、午後の取 引にかけては、モノライン世界最大手MBIAの資本増強のニュースも伝わり、 日経平均をにらみながら円が弱含みに推移。ただ、午後の取引中盤からは対ユ ーロでドル売り圧力が強まった影響で、対円でもドルの上値が抑えられる格好 となった。

ユーロ・円相場は朝方に1ユーロ=157円26銭まで円高が進む局面もみら れたが、午後の取引で一時158円71銭まで円が売り戻されている。

金利先安観でドル売り圧力くすぶる

30日には、米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FO MC)の定例会合で、政策金利のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を

0.5ポイント引き下げ3%に設定。声明文では「経済成長には下振れリスクが残 っている」と指摘したうえで、「必要とあれば時宜を得た行動をとる」として、 追加利下げの可能性を示唆した。

市場では、「今月だけで1.25ポイントの利下げが実施されたということで、 ドルにはポジティブな話ではないため、売り圧力は強い」(三井住友銀・高木 氏)との指摘が聞かれた。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.49ドルまでドル安 が進み、この日は1.48ドル台半ばを中心にもみ合う展開が継続。午後の取引に 入って徐々にドル売り圧力が強まり、午後3時半には1.4914ドルと、15日以来、 約2週間ぶりのドル安値を付けた。

三菱東京UFJ銀行市場業務部の橋本将司調査役は、「米景気の減速をよ り強く意識したドルの独歩安といった状況で、対円で106円台を割り込むリス クが高まってきている」とみている。

--共同取材:柿崎元子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Norihiko Kosaka

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