日本株(終了)急反発、輸送機中心に好業績見直す-ヤフーストップ高

東京株式相場は急反発。ヤフーやセイコ ーエプソン、栗田工業など足元の業績内容が良好だった企業を中心に見直す流 れが強まり、アイシン精機やデンソーなどが午後に入って一段高となるなど、 輸送用機器は東証1部の業種別上昇率でトップとなった。

ユナイテッド投信投資顧問の高塚孝一シニアファンド・マネジャーは、 「日本株は株価水準で見ると、世界経済の減速を過剰に織り込み過ぎた」と指 摘。1ドル=104円を下回らなければ、「アジアなどグローバル景気の懐の広 さに支えられる自動車など、国際優良株は戻る余地がある」と見ている。

日経平均株価の終値は前日比247円44銭(1.9%)高の1万3592円47銭、 TOPIXは26.20ポイント(2%)高の1346.31。東証1部の売買高は概算 で23億9283万株、売買代金は3兆210億円と4営業日ぶりに3兆円台乗せ。

値上がり銘柄数は1502、値下がり銘柄数は178。東証業種別33指数の騰 落状況では、輸送用機器や電気機器、銀行、化学、情報・通信、機械など30 業種が上昇。鉱業、証券・商品先物取引、小売の3業種は安かった。

下落後に反転、モノラインに一喜一憂

悪材料を吸収し、下値への抵抗力を見せた相場展開となった。米国の景気 悪化懸念や、格付け会社フィッチ・レーティングスがモノライン4位のファイ ナンシャル・ギャランティー・インシュアランスの信用格付けを引き下げたこ となどで朝方は売りが先行。日経平均は前日比190円安まで下げる場面もあっ た。しかし、モノライン大手MBIAの資本増強を受けて下げ幅が縮まり、午 後にかけては一段高となった。

米国では0.5ポイントの利下げ後に株価が下落することになったが、いち よし投資顧問の秋野充成運用部長は、「0.5ポイントの利下げ効果はあなどれ ない」と強調する。また、大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、 「米国の利下げと景気対策がそろい、実体経済や短期金融市場に対するサポー トは整った」と指摘。対ドルでの為替が現在の水準程度で推移するなら、「ド ル以外の通貨では円安の貯金があることから、輸出関連企業の業績にとって大 きな問題にはならないだろう」(同氏)という。

好業績株けん引、1年ぶり強気転換の声も

相場が一段高となった要因の1つは、好業績企業に対する買いだ。午前終 了後、デンソーは07年10-12月期純利益が前年同期比20%増になった上、 650万株(発行済株式総数の0.74%)を上限に自己株公開買い付けを行うと発 表して株価が上昇。08年3月期純利益予想を増額修正したアイシン精機が高く なり、前日に業績予想を増額修正したダイハツ工業は、値幅制限いっぱいのス トップ高まで買われた。

日本株は全体として過度な悲観を反映していただけに、業績が堅調な企業 は素直に見直された。ユナイテッド投信の高塚氏は、「東証1部の単純平均が バブル崩壊後安値近辺まで下がっており、これ以上売られる理由が出てこない まで行き着いた」と、1年ぶりに相場の先行きに強気転換したとしている。

雇用統計待ち

また市場では、2月1日の米雇用統計に対する期待感もある。給与明細書 作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプ ロイヤー・サービシズが30日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、 1月の米民間部門の雇用者数は前月比13万人増加した。「ADPの調査が良 かったことから、雇用統計への改善期待が下値を支える格好となっている」 (大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の高橋和宏部長)そうだ。

ヤフーは急騰、キヤノン大幅安

個別では、好業績を受けてアナリストが投資判断を変更した銘柄の上げが 目立った。07年10-12月期連結純利益が前年同期比13%増と好調で、クレデ ィ・スイス証券が格上げしたヤフーがストップ高。10-12月期純利益が同 40%増と好調で、みずほ証券が投資判断を引き上げたセイコーエプソンも大幅 高となった。07年4-12月期の連結営業利益が前年同期を16%上回り、メリ ルリンチ日本証券が格上げしたテルモは反発。4-12月期の連結営業利益が前 年同期比13%増だったナナオは東証1部値上がり率3位。

半面、08年12月期連結営業利益が前期比53%減を見込み、メリルリンチ 日本証券などアナリストの格下げも相次いだ中外製薬はストップ安で比例配分 となり、東証1部値下がり率1位。警視庁による家宅捜索報道を受けて事実関 係を調査中としたグッドウィル・グループもストップ安。08年3月期業績予想 を下方修正した伯東やルネサンスなども急落し、08年12月期業績予想が市場 コンセンサスを下回ったキヤノンは2%超の下落。合弁でプラント建設を行っ ているフランスのプラント会社テクニップ社がプラントの費用増を計上すると 発表したことが懸念され、千代田化工建設は大幅安。

新興市場もそろって反発

新興市場もそろって反発した。東証1部市場の安定を受け、好業績企業の 一角や個別材料の出た企業への買いが増加した。ジャスダック指数の終値は前 日比1.75ポイント(2.9%)高の62.61、東証マザーズ指数は5.79ポイント (0.9%)高の653.18、大証ヘラクレス指数は5.02ポイント(0.5%)高の

1008.91。

個別では、日興シティグループ証券が格上げしたジュピターテレコム、業 績好調のエムティーアイ、大塚製薬との提携と業績予想の増額修正を朝方発表 したオンコセラピー・サイエンスのほか、スタートトゥデイ、アセット・マネ ジャーズなどが上げた。半面、楽天、竹内製作所、ミクシィ、ターボリナック スなどが下げた。

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