12月の1人当たり現金給与総額は前年比1.9%減-賃金の停滞鮮明

【記者:亀山律子】

1月31日(ブルームバーグ)2007年12月の1人当たりの現金給与総額は、 前年同月比で2カ月ぶりに減少した。また、07年の1人当たりの平均月間現金 給与総額も前年比で3年ぶりに減少した。身近な消費財の値上げが相次ぐなか、 賃金の停滞が続いていることで、個人消費への影響が懸念されている。

厚生労働省が31日発表した12月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、 従業員5人以上の事業所の1人当たりの現金給与総額は前年同月比1.9%減の59 万6895円となった。ブルームバーグ・ニュースの調査によると、エコノミスト 9人の予想中央値は0.1%減だった。一方、同時に発表した07年の平均月間現 金給与総額は0.7%減の33万212円だった。

この結果、07年の現金給与総額は8月と11月以外のすべての月で前年割れ したことになる。11月の現金給与総額は速報段階では前年同月比0.2%減だった が、確報値で0.1%増に上方修正された。賃金の停滞に加え、食品など生活必需 品の値上げが家計を直撃している。

みずほ総合研究所の山本康雄シニアエコノミストは、発表前のリポートで 「名目賃金はボーナス減によりマイナスに転じるとみられる」と述べたうえで、 「雇用所得環境の悪化が続いている上、物価上昇が実質所得を押し下げ、個人消 費をめぐる状況は厳しさを増している」との見方を示していた。

賃金停滞による個人消費への影響については、日本銀行でも懸念が強まって いる。日銀の福井俊彦総裁は25日の衆院予算委員会で、「名目賃金の弱さは、個 人消費をいま一段押し上げる力を欠いており、それが各種の販売統計、あるいは 消費者マインドにもいくらか影響している」との認識を示した。

所定外給与、特別給与がマイナス

12月の1人当たりの現金給与総額のうち、所定内給与は前年同月比0.5%増 と2カ月連続のプラスとなった。所定外給与は0.8%減。これらを合わせた「決 まって支給する給与」(定期給与)は0.3%増の27万1495円だった。一方、ボ ーナスなど特別に支払われた給与は3.6%減だった。

07年は、所定外給与を除き、軒並み減少している。所定内給与は前年比

0.2%減、所定外給与は0.7%増、「決まって支給する給与」は0.2%減、特別に 支払われた給与は3.1%減だった。

12月の常用労働者数は前年同月比1.7%増となった。正社員など一般労働者 は1.7%増で、パートタイムは1.9%増だった。07年は、常用雇用者数は前年比

1.7%増と4年連続の増加となった。一般労働者は0.9%増、パートタイムは

4.0%増だった。

12月の景気動向を反映するとされる製造業の所定外労働時間(残業時間)は、 前年比0.5%減となった。07年は0.2%減だった。

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