東電:通期純損失が1550億円に拡大へ-原発停止や燃料費高騰(3)

東京電力は30日、2008年3月期の連結純 損失予想を1550億円(従来予想は950億円)に下方修正した。原発停止に伴う 代替火力発電の稼働増加や他社からの電力融通によりコスト負担が大幅に増え た。

会見を行った武井優・常務取締役は「原油1バレル当たり1ドルの価格変 動で、約160億円の損益のブレが出る。特に原油価格高騰による燃料費負担が 大きい」としたうえで「代替火力発電用に原重油やLNGなどを追加調達する などし、燃料費のコスト増分は900億円に達した」と述べた。

さらに、武井氏は「原油価格が現状の水準が続けば、柏崎刈羽原発の停止 による500億キロワット時分の代替火力発電コストは1キロワット時当たり 10-12円となる。それだけでも5000億円程度の負担増」と試算している。

また、武井氏は赤字決算による収益改善への手段として、電気料金の値上 げは当面しない方向で、コスト削減によって乗り切るとの意向を示した。

07年4-12月期の連結業績によると、純損益は31億円の赤字となった。 前年同期は2549億円の黒字だった。

連結売上高は前年同期比2.4%増の3兆9719億円、営業利益は同53%減の 2275億円、経常利益は同62%減の1573億円。柏崎刈羽原子力発電所が新潟県 中越沖地震で被災し、稼働を停止。運転再開のめどは立っておらず、原油価格 の高騰もあって火力発電用の燃料費が大きく増えた。原発の点検・復旧費用な ど1752億円の特別損失を計上したことも響いた。

通期予想では、営業利益は前期比85%減の850億円(従来予想は2000億円)、 経常損益は300億円の赤字(同800億円の黒字)にそれぞれ減額した。売上高 は前期比3.5%増の5兆4700億円に据え置いた。

ブルームバーグ・ニュースが4-12月期から4-9月期の数字を差し引い て算出した10-12月期の純損失は243億円となった。

東電の終値は前日比40円(1.4%)安の2770円。

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