政府:税制、M&Aなどで投資阻害要因を集中議論へ-対日投資会議

内閣府は30日午前、「対日投資有識者会議」 (座長:島田晴雄千葉商科大学学長)の初会合を開いた。会議では、海外から の対日投資を飛躍的に拡大させるため、投資の阻害要因となっている税制やM &A(企業の合併・買収)などの制度上の問題点について集中的に議論し、4 月中に取りまとめる方針を決めた。島田座長が記者会見で明らかにした。

同会議は大田弘子経済財政政策担当相が主催した。大田経財相は会議の冒 頭、「日本は人口が減っていくので、諸外国から投資を呼び込み、投資する魅力 のある国になることが大変重要だ」と強調した。

政府による従来の対日投資促進策は大きな成果が上がっていないのが実状 だ。このため、同日発足した会議では、投資を阻害している要因に焦点を当て て改革案をまとめ、福田内閣の成長戦略の柱の1つにしたい考えだ。

政府は2006年3月に開催された「対日投資会議」で、対内投資残高の対G DP(国内総生産)比率を10年までに倍増の5%程度とすることを決めている が、06年末の対GDP比率は2.5%と低水準にとどまっている。内閣府の資料 によると、対内投資の割合は、対GDP比で英国が44.6%、フランスが同33.2%、 アジアでは韓国が同8.8%に上っている。

島田座長は会見で、日本は「いろいろ努力はしているが、動きが鈍い。実際 の効果が上がっていない」と述べ、「むしろ、相当、ディテール(詳細)に踏み 込んで効果のある策を案出していかなければならない」との考えを示した。

また、「まだまだ外資に買われるのは嫌だという意識が日本全国、横溢(お ういつ)している」と指摘、この意識を「変える必要があるというのが、ある 程度共通した意見だった」と語った。その上で、島田座長は対日投資が「2倍、 3倍、5倍ぐらいになることも可能だ」と強調した。

島田座長は、議論の対象となる分野として、金融、医療、住宅のほか、生 産性が低いサービス産業などを挙げ、規制改革とM&Aについては分科会も開 く意向を示した。会議の結論は6月ごろまとめる「骨太の方針」に盛り込む。

有識者会議のメンバーには、アラン・スミス在日米国商工会議所(ACC J)会頭やリシャール・コラス欧州ビジネス協会(EBC)会長、ロバート・ フェルドマン・モルガン・スタンレー証券経済調査部長といった日本の実情に 明るい外国人や、丹羽宇一郎伊藤忠会長、林康夫日本貿易振興機構(JETR O)理事長、大学教授、弁護士ら15人で構成している。

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