【個別銘柄】電力、海運、日野自、新光電、日電波、有沢製、ダイハツ

30日の日本株市場における主な材料銘柄 の動きは次の通り。

九州電力(9508)など電力株:九州電の株価は前日比5.5%安の2650円 と大幅反落。九州電は29日、燃料価格の上昇や販売電力量の増加、渇水の影 響などによる燃料費の増加などを受け、2007年4-12月期の連結営業利益は 前年同期比27%減の1185億円と発表。電力株全体に売りが広がり、関西電力 (9503)、東京電力(9501)なども売られた。

日本郵船(9101)など海運株:郵船は4%高の858円と大幅続伸。29日 に発表された郵船の今期(08年3月期)業績予想の上方修正を契機に、商船 三井(9104)、川崎汽船(9107)を含めた海運株が前日午後に続き上昇基調を 強めた。東証業種別33指数の騰落率では、上昇率は4%を超えてトップ。足 元の業績良好、直近下がった株価水準を見直す動きが活発化した。

日野自動車(7205):6.5%高の692円と続伸。一時は9.9%高の714円 まで上げ、大発会の4日以来となる700円台を回復。29日に発表した第3四 半期(07年10-12月期)業績では、好調な海外販売に加えて国内販売も増加 に転じ、連結純利益が前年同期比79%増の70億円と拡大した。

新光電気工業(6967):6.8%高の1763円と3日ぶり反発。米半導体大手 インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)向けのパッケージが 順調に増加、29日公表の第3四半期(07年10-12月期)業績は第2四半期 (7-9月期)に比べ、増収増益となった。通期予想の達成確度が高まったと みられ、投資家からの買いが集まった。

プロミス(8574)など消費者金融関連:プロミスは6%高の3370円と続 伸。プロミスが29日に発表した第3四半期(07年10-12月)連結業績は貸 倒れ費用の減少などで黒字転換。店舗統廃合などのリストラも進んでおり、同 業界は貸出上限金利引き下げという厳しい環境下でも、利益を確保できる体質 へ転換しつつあるとの見方が背景となった。消費者金融全体に買いが広がり、 アコム(8572)、クレディセゾン(8253)なども上げた。

日本電波工業(6779):12%安の3680円とストップ安。受動部品に対す る顧客の慎重な受注動向などを背景に来期以降の業績は鈍化するとの見方が出 ている。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹アナリストは29日、顧客の 慎重な受注姿勢や価格下落圧力に加え、「同社は今年度まで品種構成に恵まれ、 シェア上昇も寄与したため、来年度業績の変化率は乏しくなる」(29日付の リポート)などと指摘、目標株価を6500円から5500円に引き下げた。

有沢製作所(5208):10%安の887円とストップ安。市場縮小が見込まれ ているリアプロジェクションTV用フレネルレンズ事業からの撤退を決定。特 別損失を計上するため、今期(08年3月期)の連結純利益予想を前期比57% 減の9億5000万円に大幅下方修正した。従来予想は21億5000万円だった。

ダイハツ工業(7262):5.8%高の982円と続伸。インドネシアなど海外 事業が順調に推移していることなどから、会社側は午後零時50分に、今期 (08年3月期)業績予想を増額修正した。市場予想を上回る見通しとなった ことから、足元の良好な業況を評価する買いが優勢となった。

鈴丹(8193):8.9%安の235円と大幅反落。ファッショントレンドの変 化などを背景に既存店売上高が伸び悩んでいることに加え、在庫処分に伴う値 下げで利益率が悪化したことから、今期(08年3月期)の連結純損益が赤字 に転落する見通しと発表。度重なる減額修正を嫌気した売りが続いた。

エムティーアイ(9438):5.6%高の34万2000円と3日ぶりに大幅反発 し、一時37万4000円でストップ高。音楽系コンテンツの退会率低下で売上原 価が低下傾向にある上、広告宣伝費の効果的な運用を実施したことで利益が従 来予想を上回る見通しとなった。収益構造の安定化と新規分野での成長期待か ら買いが膨らんだ。

NTTドコモ(9437):3.7%高の16万9000円と続伸。新販売方式導入 で代理店手数料が減り、第3四半期(07年10-12月)の連結純利益は前年同 期比38%増の1300億円だった。4-12月は減益となったが、通期は増益予想 を据え置いており、利益の回復傾向を見直した買いが先行した。

アクセル(6730):14%高の33万6000円でストップ高。大型の液晶画面 を搭載したパチンコ機の積極的な製造動向などを受け、主力のグラフィックス LSI(大規模集積回路)の需要が活発化、今期(08年3月期)の業績予想 を大幅上方修正したことから、収益の先行きに強気の見方が広がった。

日本マイクロニクス(6871):11%高の3790円と続伸。薄型テレビや携 帯電話の世界的な普及に連れて、こうした製品群に搭載される半導体を検査す るプローブカード(後工程で利用される深針付基板)の需要が拡大、足元の業績 は会社計画を上回るペースで推移している。業績の上振れが可能と見た向きか らの買いが優勢になった。

京セラ(6971):2%安の8180円と反落。29日の第3四半期(07年10 -12月)業績発表で、世界的な景気減速懸念を背景に、今期(2008年3月 期)の売上高と営業利益の予想を下方修正しており、収益の先行きを不安視し た動きが優勢となった。

東燃ゼネラル石油(5012):5%安の919円と反落。一時は制限値幅いっ ぱいのストップ安水準となる10%安の867円まで売り込まれた。製品マージ ンの低下などを理由に、29日に前期(07年12月期)の連結純利益予想が前の 期比82%減の70億円になったもようと発表。従来予想比220億円の大幅減額 修正となり、足元の業況の悪さ嫌気した売り圧力が強まった。

コクヨ(7984):2.7%安の839円と反落。オフィス通販の好調で売り上 げは従来予想に比べて堅調なものの、原油・パルプの高騰で主要製品の材料の 紙価格が上昇していることが収益面での重しとなっている。原材料高をコスト ダウンでカバーできず、足元の利益は従来計画を大きく下回ったもようで、業 績懸念からの売りが優勢となった。

田辺三菱製薬(4508):6%高の1243円と4日続伸。抗リウマチ薬「レ ミケード」や抗血小板剤「アンプラーグ」などの主力製品が伸び、07年4- 12月期は8%の営業増益となった。通期業績目標に対する進ちょく率は

98.7%に達し、上振れが確実だとみられた。

沖電気工業(6703):8.6%高の165円と続伸。07年4-12月期の連結純 損益は135億円の赤字となった。繰延税金資産の取り崩しにより赤字に転落し た前年同期(383億円の赤字)から、赤字幅は縮小した。

東芝(6502):2.5%安の708円と反落。一時は4.7%安の692円まで下 げ、52週安値を更新した。29日に発表した第3四半期(07年10-12月)業 績で、主力事業の半導体の収益悪化が確認され、通期(08年3月期)の業績 達成は困難との見方が広がった。ただチャート分析上の700円付近は、2005 年以降の下値抵抗線となっており、この日の安値後はやや持ち直した。

NEC(6701):3.2%安の427円と反落。第3四半期(07年10-12 月)の連結純利益は52億円の赤字。前年同期は26億円の黒字だった。営業利 益段階で前年同期比54%減、システムLSIなど「エレクトロンデバイス」 事業は黒字転換したが、システム構築など「IT・NWソリューション」が大 幅減益になった影響が出る。

アドバンテスト(6857):5.6%高の2345円と大幅反発。第3四半期(07 年10-12月)の連結純利益は前年同期比46%減の30億円、主力のメモリー 用テスター事業の販売不振が響いた。もっとも、同社は24日に今期(08年3 月期)連結業績予想を下方修正済み。純利益は前期比52%減の170億円の見 通し。ドイツ証券の日暮善一アナリストは「受注の水準は現在がボトム圏にあ る可能性が高いことなどから、現在の株価には10%以上の上昇余地があると 考えられる」(29日付リポート)と指摘している。

ソネット・エムスリー(2413):7.9%安の40万8000円と急落。製薬会 社向けのマーケティング支援サービスが伸び、第3四半期(07年10月-12 月)業績は連結経常利益が前年同期比20%増と順調に推移している。しかし 米国での事業拡大など成長期待から株価が急激な上昇となっていたことや四半 期前と比べた増益率の鈍化から、売りが増加した。UBS証券は30日、投資 判断を「BUY」から「NEUTRAL」に引き下げた。

ミズノ(8022):8.7%高の725円と5営業日ぶりに大幅反発。ランニン グシューズなどの販売が好調、07年4-12月期の連結営業利益は前年同期比 22%増の56億4400万円となった。通期予想に対する進ちょく率は74%。

クリナップ(7955):7.7%安の598円と大幅反落。一時は10%安の582 円まで下げ、52週安値を更新した。改正建築基準法の影響で新設住宅着工戸 数が減少、リフォーム需要の不振もあり、午前の取引時間中、今期(08年3 月期)の連結純損益は32億円の赤字になりそうだと発表した。従来予想は6 億円から18億円の赤字だった。

パナホーム(1924):8.9%安の635円と大幅反落。改正建築基準法の影響 で新設住宅着工戸数が減少するなど厳しい環境になったことで、同年4-12 月期の連結純損益は前年同期の12億5800万円の黒字から58億8400万円の赤 字に転じた。

大同特殊鋼(5471):7.3%安の676円と反落。関連会社株式の売却によ る税金費用の発生などが影響し、07年4-12月期の連結純利益は前年同期比 30%減の99億4800万円となった。

自動車部品メーカー:日信工業(7230)が15%安の1795円、武蔵精密工 業(7220)が13%安の2130円で東証1部の下落率1、2位を占有。日信工は 29日、08年3月期の連結純利益計画を従来の132億円から129億円に減額。 高採算の二輪車部品の伸び悩み、原料価格高騰を価格転嫁で吸収できなかった ことが響く。UBS証券では目標株価を従来の3200円から2100円へ下げる。

日立ソフトウェアエンジニアリング(9694):6.7%高の2540円と続伸。 金融機関向けの基幹業務システムなどが好調に推移し、07年4-12月期の連 結営業利益は前年同期比2.1倍の90億6500万円となった。

協和発酵工業(4151):前日比変わらずの1032円。一時は2.8%高の 1061円まで上昇。会社側が午後1時45分に今期(08年3月通期)の連結営業 利益予想を5.6%引き上げたことを受け、午後の取引で上昇転換した。主力の 医薬品事業が想定通り順調なほか、アミノ酸などを手掛けるバイオケミカル事 業の収益性が向上、連結営業益は12期ぶりの高水準に回復する見通し。

大正製薬(4535):2.8%高の2185円。午後の取引で一段高。会社側が午 後零時30分に今期(2008年3月期)の業績予想を増額修正したことが好感さ れた。主力のドリンク剤「リポビタン」シリーズの販売が想定を上回って推移 したことや、新薬候補物質のライセンスを海外大手企業に供与したことが寄与、 連結営業利益予想を20%引き上げ355億円と設定した。

三益半導体工業(8155):8.4%安の1671円と3日続落。メリル・リンチ 日本証券は29日、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

イー・アクセス(9427):1%安の6万2000円と反落。一時は1.1%高の6 万3300円。USEN(4842)傘下で光ファイバー通信回線4位のUCOM (東京都港区)と資本業務提携した。ADSL(電話線を使ったデジタル高速 通信)から光ファイバー通信に乗り換える顧客の受け皿を用意することが目的 で、UCOM株の発行済み株式の9.5%を約40億円で取得することで互いに 合意、最終段階にあるという。USENは0.5%高の626円。

日本ビクター(6792):1.1%高の185円と続伸。30日付の日経新聞朝刊に よると、同社はデジタル家電製品などに搭載するプリント基板の事業を3月末 にも業界大手のメイコーに譲渡、同事業から撤退する。ビクターのプリント基 板事業の年間売上高は60-70億円。ビクターは同報道に対して「何も決まっ ていない」とのコメントを発表。

あいおい損害保険(8761):0.8%安の507円と反落。30日付の毎日新聞 朝刊は、同社のサブプライムローン関連損失が従来予想の2倍に相当する500 億超に膨らんだ公算が高い、と報道。昨年9月末時点では252億円と見込んで いたが、昨年10月以降もサブプライム関連の証券化商品の価格下落が継続、 2月下旬に公表する07年1-12月期決算で評価損を積み増すという。

川崎重工業(7012):前日比変わらずの263円。一時は3.8%高の273円。 米ボーイングと共同開発を進めている中型旅客機「787ドリームライナー」 増産のため、工場建設に着手する。すでにB787向け製品の工場を06年7 月に竣工、生産を開始しているが、受注が好調なことから、能力増強のため新 工場を建設する。建屋や機械を合わせて総額200億円の投資となる。

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