日本株(終了)反落、業績懸念とFOMC警戒-電力や電機下げ目立つ

東京株式相場は反落。燃料価格の高騰が 逆風となり、今通期(2008年3月期)の業績見通しが会社計画に届かない公 算と一部アナリストが指摘した東京電力のほか、前日に利益予想を減額修正し た九州電力など電力株が軒並み下げた。半導体価格の急落で、第3四半期が減 益になった東芝が昨年来安値を更新するなど、電機株の下げも目立った。

また相場全体としては、米国時間30日に判明する連邦公開市場委員会(F OMC)の結果を受けた米市場の反応への警戒感が強かったほか、午後に中国 株が軟調となり、円高方向に動いたことも嫌気された。

日経平均株価の終値は前日比133円83銭(1%)安の1万3345円3銭、 TOPIXは同8.62ポイント(0.7%)安の1320.11で終了。東証1部の売買 高は概算で23億3485万株、売買代金は同2兆7051億円。値下がり銘柄数は 1070、値上がりは557。東証業種別33指数では24業種が下げ、9業種が安い。

ソシエテ・ジェネラル・アセット・マネジメントの吉野晶雄チーフエコノ ミスト、今週から本格化している国内企業の07年10-12月期業績発表では、 「円高や原油高など外部環境の悪化を背景に、通期(08年3月期)業績見通 しの下方修正が相次ぐだろう」との見解を示した。

米株は続伸、日経平均は午後に崩れる

29日の米株式相場は続伸。ダウ工業株30種平均は前日比96.41ドル (0.8%)高の12480.30ドルで終えた。米商務省が発表した2007年12月の米 製造業耐久財受注額は前月比5.2%増と、ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想中央値である1.6%増を上回った。このほか、ニューヨー ク州保険当局は金融保証会社の格付け「AAA」が引き下げられる前に救済を 完了できるよう期待を表明した。

こうした材料を受けた米株高の流れを引き継ぎ、この日の日本株は買い先 行で取引を開始。ただ、寄り付き前に発表された昨年12月の鉱工業生産指数 が事前予想をやや下回ったことなどが重しとなり、日経平均は米シカゴ先物市 場(CME)の日経平均先物3月物の29日清算値(1万3550円)に十分さや 寄せできずに失速、下げ幅を一時150円まで広げた

午前の終了にかけて持ち直したが、午後に入ると再び下落に転じ、TOP IXも午後1時ごろに下げ転換。その後も弱い値動きで、午後2時過ぎには日 経平均で207円安、TOPIXで19.6ポイント安とこの日の安値を付けた。 しんきんアセットマネジメント投信の藤本洋主任ファンドマネージャーは、 「上昇して始まった中国株が値を切り下げたほか、為替市場でもやや円高方向 に動いたことで、市場センチメントが若干悪化した」と指摘していた。

このほか、12月の米耐久財受注が予想を上回る伸びを示し、FOMCが 30日に0.5ポイントの利下げを発表するとの見方がやや後退したことも、 「投資家の買い持ち意欲を弱めた面もある」(藤本氏)という。フェデラル・ ファンド(FF)金利を予想する先物動向を見ると、30日時点で、利下げ幅 が0.5ポイントとなる確率は74%、0.25ポイントの確率は26%となっている。

エルピーダや京セラ安い、電気・ガスは値下がりトップ

DRAM製品の販売価格低迷で、07年10-12月期の連結最終損益が121 億円の赤字に落ち込んだエルピーダメモリは反落。ファインセラミック部品関 連事業や電子デバイス関連事業などが伸び悩むため、08年3月期の業績予想 を下方修正した京セラも売られた。石油製品マージンがこれまでの予想水準よ りも大幅に低下するとして、07年12月期の連結業績見通しを下方修正した東 燃ゼネラル石油は一時ストップ安(値幅制限の下限)まで売り込まれた。

東証33業種別指数で、値下がり率トップとなったのが電気・ガス。ドイ ツ証券が29日付で、電力セクターの投資判断を「中立」で新規に調査を開始。 足元の燃料高を背景に、「08年3月通期の各社業績計画が大幅に下方修正さ れる可能性が高い」(中原周一アナリスト)などと、リポートの中で指摘した。

海運株に買い継続、三井住友Fは上昇転換

半面、前日の日本郵船の増額修正を受けて、海運株などに買いが継続。海 外売り上げの伸びなどで四半期業績が好調だった日野自動車をはじめ、輸送用 機器株の一角も買われた。このほか、プロミスなどその他金融株も上昇。プロ ミスは29日、第3四半期(2007年10-12月)の連結純損益が前年同期の94 億円の赤字から131億円の黒字となったことを明らかにしている。貸倒関連費 用が大幅に減り、コスト削減が奏功した格好だ。

07年4―12月期の連結営業減益幅が中間期時点から大きく減ったNTT ドコモは続伸。米住宅ローン関連損失の拡大やモノライン向け貸出の引当金計 上などが響き、07年4-12月期の連結純利益が前年同期比19%減となった三 井住友フィナンシャルグループは安い場面もあったが、買い戻された。三井住 友FGについて、カブドットコム証券の臼田琢美常務執行役は、「事前の株価 水準が低かったため、悪材料出尽くしと受け止められた」としていた。三井住 友F株は、直近高値の98万円(07年12月7日)から直近安値の70万円(08 年1月22日)まで29%安、同期間のTOPIXの23%安より下げが大きい。

国内新興市場は3指数とも小反落

国内新興市場は、東証1部銘柄の多くが午後に値を切り下げたことを受け、 時価総額上位銘柄を中心に売られ、主要3指数がそろって小幅反落した。ジャ スダック指数の終値は前日比0.50ポイント(0.8%)安の60.86、東証マザー ズ指数は9.10ポイント(1.4%)安の647.39、大証ヘラクレス指数は1.05ポ イント(0.1%)安の1003.89で終えた。

個別では、楽天、テレウェイヴ、インテリジェンス、サイバー・コミュニ ケーションズ、エン・ジャパンが安い。80万株(発行済み株式数の10.2%) の公募増資と40万株の株式売り出しを実施すると午前11時に発表したエヌ・ ピー・シーは、午後の取引で急落。半面、07年10―12月期の連結経常利益が 前年同期比57%増となった日本マイクロニクスが大幅続伸。インデックス・ ホールディングス、GCAホールディングス、アセット・マネジャーズが高い。

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