ソネットM株が急反落、過度な成長期待の修正広がる-UBS証格下げ

医療情報サイト運営のソネット・エムスリ ー株の午前終値は、前日比3万円(6.8%)安の41万3000円と急反落。製薬会 社向けのマーケティング支援サービスが伸び、第3四半期(07年10月-12月) 業績は連結経常利益が前年同期比20%増と順調に推移している。しかし、米国 での事業拡大など成長期待から株価が急激な上昇となっていたことや、四半期前 と比べた増益率の鈍化から、売りが増加した。

29日に発表された10-12月期業績は、売上高が前年同期比32%増の20億 4000万円、経常利益は20%増の9億6600万円だった。経営3指標である専門サ イトの医師会員は、前四半期末から約5000人増加して15万9000人となったほ か、サイトへのログイン数は481万回(第2四半期は464万回)、「MR君」 「QOR君」既読eディテール数は854万回(同771万回)といずれも伸びた。 今期末に初の配当(3000円)を実施することも併せて発表した。

連結経常利益の第3四半期時点での通期に対する進ちょく率は77%。同社 の永田朋之取締役によると、「既存事業はいずれも順調で、業績はこれまで予定 通り推移している」という。

株価は3週間で37%高、米ビジネスの判断は尚早

もっとも、株価は取引開始直後から売りが優勢で、一時は値幅制限いっぱい となる5万円(11%)安の39万3000円まで下げた。同社では今月9日、日本で 展開中のMR君について、米国でサービスを開始すると発表。世界ランクトップ 3の一角を占める大手製薬会社と契約を結び、同社100%子会社のMDLinx 社のウェブサイト上でMR君の米国版のサービスを行うことを明らかにした。 「米国は日本の5倍の市場規模がある」(永田取締役)市場への本格進出により、 投資家の成長期待が高まった経緯がある。

また、8日開示の10-12月期の主要な経営3指標も良好だったため、株価 は7日終値から29日までの約3週間で37%上昇。マイナス5%で推移した同期 間のTOPIXと比べると高騰が目立ち、売りが出やすい状況にもあった。期待 が高まっていた中で、実際出た経常増益率は中間決算時点の45%から34%へと 伸びが鈍化しており、業績は予定通りながら、高過ぎた期待値が修正されている。

いちよし経済研究所の木村昌弘アナリストは、業績は非常に順調であると前 置きした上で、「米国でのMR君のサービス開始などのニュースで株価が事前に 大きく反応していたことが下落の要因ではないか」と指摘していた。

UBS証券の武田純人アナリストは、米国でのサービス開始について「日本 との相違点も多く、まだ具体的な業績寄与度を論じる段階ではない」と主張。現 在の株価はほぼ妥当な水準として投資判断を「Buy」から「Neutral」 へ引き下げた。

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