債券はもみ合い、耐久財受注受けた米債下落が重し-長期債は堅調(2

債券相場はもみ合い。前日の米国市場で、 耐久財受注額が予想を上回り、株高・債券安となった流れを引き継いで売りが 先行した。半面、利回り曲線上で割安感の出ている長期ゾーンが堅調となった ほか、米株高にもかかわらず、日経平均株価が一時反落するなど上値の重い展 開となったことも相場を支えた。

岡三証券投資戦略部のシニアストラテジスト、坂東明継氏は、「10年と5 年債との利回りスプレッド(格差)で見て長期債に値ごろ感が出てきているた め、売りにくい。一方で、先物も日経平均が小康状態にはいってしまったので、 動きづらかった」と説明した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比23銭安の137円27銭で寄り付 き、137円25銭まで下げたが、小幅続伸して始まった日経平均が下げに転じる と買いが優勢になり、5銭高い137円55銭まで上昇した。その後は、株価の下 げ渋りもあって、137円40銭を中心に推移。結局は7銭安の137円43銭で午前 の取引を終えた。

日経平均株価は小幅続伸。前日比15円71銭高の1万3494円57銭で午前 の取引を終了した。朝高後にいったん下げに転じ、一時は150円安まで反落し たが、次第に下げ渋り、午前10時前からは前日の終値付近での推移となった。

新発10年債利回りは1.46%に低下

現物債市場で新発10年物の289回債は、前日比1ベーシスポイント(bp)低 い1.465%で取引を開始した。しばらく同水準で推移したが、午前の取引終了直 前に若干低下し、1.5bp低い1.46%で引けた。

市場では、米国時間30日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC) の金融政策を控え、様子を見極めたいとのムードが強かったようだ。

日本投信委託債券運用部長の山田聡氏は、「30日のFOMCが最大焦点」 と述べ、市場では様子見姿勢がうかがえると指摘。「株価の動きを見ると、前 週につけた安値が直近の底値で、長期金利1.3%台を突っ込んで行くような買い 方はできない感じだ。当面はこのあたりでもみ合いになりそうだ」との見方を 示した。

さらに、「ブッシュ米大統領が一般教書演説を終えて利下げ期待が高まり、 FOMCと、それに続く米指標発表を控えて様子見姿勢がうかがえる」(モル ガン・スタンレー証券、債券ストラテジストの伊藤篤氏)や「利下げ幅が縮小 するとの観測が強まりだし、FOMCの利下げ幅が流動的になったとの見方か ら、市場は様子見ムードが強まった」(岡三証券の坂東氏)といった声も聞か れた。

シカゴ商品取引所(CBOT)のFF金利先物相場によると30日現在、市 場予想では、FOMCが米国時間30日の定例会合でフェデラルファンド(FF) 金利の誘導目標を0.50ポイント引き下げる確率は29日の78%から74%に低下 している。一方、0.25ポイントの利下げ確率は同22%から26%に上昇した。

12月の鉱工業生産、2カ月ぶりプラスも予想下回る

この日朝方に発表された12月の鉱工業生産指数は、前月比1.4%上昇。2 カ月ぶりのプラスとなるが、ブルームバーグ・ニュースで調査した市場予想の 中央値(同2.0%上昇)を下回った。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優シニアアナリストは、「このぐらい のネガティブサプライズなら許容範囲ではないか。市場の興味が海外市場、特 に金融政策や株式市場の動向に向いている。重要指標ではあるが直近の注目度 はやや落ちているので、反応は限定的だと思う」と話した。

米国市場は株高・債券安-強めの耐久財受注額で

29日の米国債相場は続落。5年債入札(140億ドル)が不調に終わったほ か、12月の米製造業耐久財受注額が予想以上に増加したため、米連邦公開市場 委員会(FOMC)30日に追加利下げに動くとの観測が強まる中、景気が浮揚 するとの見方が強まり、売りが優勢になった。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後1時42 分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp)上昇して3.67%とな った。

一方、米株式相場は続伸。耐久財受注が予想を上回ったことに加え、大手 金融保証会社(モノライン)が最上級の格付けを維持するとの観測が広がった ことを受けて、銀行株や通信株を中心に堅調な展開となった。

(債券価格)                         前日比       利回り
長期国債先物3月物         137.43        -0.07       1.642%
売買高(億円)             24359
10年物289回債            100.35                  1.46%(-0.015)

--共同取材:吉川淳子、池田祐美 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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