日本株は続伸、外部環境落ち着き海運や商社買い-FOMC控え(2)

午前の東京株式相場は続伸。29日の米国 で12月の耐久財受注が予想を上振れたほか、米大手金融保証会社(モノライ ン)が最上級の格付けを維持するとの観測など、外部環境が落ち着きを示した ことが好感された。海運株や商社株など、世界景気に敏感な業種を中心に上昇。 特に海運株は、29日の日本郵船の業績予想増額を評価する買いが継続し、東証 業種別33指数の騰落率では海運は上昇率トップとなった。

ただ、米国時間30日に連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの有 無、実施した場合の利下げ幅を見極めたいとの市場心理が働き、見送り気分か ら積極的に上値を買う動きは限られた。

日経平均株価の午前終値は前日比15円71銭(0.1%)高の1万3494円57 銭、TOPIXは同7.85ポイント(0.6%)高の1336.58で終えた。東証1部 の売買高は概算で10億9919万株、売買代金は同1兆2249億円、値上がり銘 柄数は1045、値下がりは578。

東洋証券の檜和田浩昭ストラテジストは、前日の米国株が上昇するなど目 先の外部環境がひとまず改善したことで、「好業績を発表した銘柄を中心に投 資資金が向かったほか、同業種銘柄にも買いが波及した」と見ている。

米株は続伸、日経平均は方向感欠く

29日の米株式相場は続伸。ダウ工業株30種平均は前日比96.41ドル (0.8%)高の12480.30ドルで終えた。米商務省が発表した2007年12月の米 製造業耐久財受注額は前月比5.2%増と、ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想中央値である1.6%増を上回った。このほか、ニューヨー ク州保険当局は金融保証会社の格付け「AAA」が引き下げられる前に救済を 完了できるよう期待を表明した。

こうした材料を受けた米株高の流れを引き継ぐ格好で、この日の日本株は 買い先行で取引を開始。ただ、寄り付き前に発表された昨年12月の鉱工業生 産指数が、事前予想をやや下回ったことなどが重しとなり、日経平均株価は、 米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の29日清算値(1万3550 円)に十分さや寄せできず、すぐに失速した。下げ幅を一時150円まで広げた が、その後は下値を拾う動きが優勢となって持ち直した。午前半ば過ぎからは 方向感を欠き、前日終値を挟む小動きが続いた。

今週から発表が本格化している国内企業の07年10-12月期業績は、ハイ テク関連を中心に減益や下方修正を発表している企業も少なくない。しかし、 住信アセットマネジメントの中谷方彦チーフファンドマネージャーによると、 昨年来の相場下落過程でほとんどの銘柄が来期(09年3月期)減益を織り込ん だ水準まですでに下げており、「機関投資家があらためて売り込む材料とはな りにくい」という。

日野自やプロミスも上げる

前日の日本郵船の増額修正を受けて、海運株などに買いが継続。海外売り 上げの伸びなどで四半期業績が好調だった日野自動車をはじめ、輸送用機器株 の一角も買われた。きょう取引終了後に業績開示を控える丸紅が5.8%高とな るなど、好業績を先回りする格好で商社株にも買いが目立った。

このほか、プロミスなどその他金融株も上昇。プロミスは29日、第3四 半期(2007年10-12月)の連結純損益が前年同期の94億円の赤字から131億 円の黒字となったことを明らかにしている。貸し倒れ関連費用が大幅に減り、 コスト削減が奏功した格好だ。

エルピーダと三井住友Fは上昇転換

DRAM製品の販売価格低迷で、07年10-12月期の連結最終損益が121 億円の赤字に落ち込んだエルピーダメモリは安く始まったが上昇転換し、

4.6%高で午前を終えた。米サブプライムローン関連損失の拡大やモノライン 向け貸出の引当金計上などが響き、07年4-12月期の連結純利益が前年同期 比19%減となった三井住友フィナンシャルグループも安い場面があったが、買 い戻された。07年4―12月期の連結営業減益幅が中間期時点から大きく減っ たNTTドコモは続伸。

東芝は一時安値、東燃ゼネ石は一時ストップ安

半面、主力のNAND型フラッシュメモリーの市場価格下落で第3四半期 (07年10-12月)の連結業績が営業減益となった東芝が一時昨年来安値を更 新。ファインセラミック部品関連事業や電子デバイス関連事業などが伸び悩む ことを理由に、08年3月期の業績予想を下方修正した京セラは反落。石油製品 マージンがこれまでの予想水準よりも大幅に低下するとして、07年12月期の 連結業績見通しを下方修正した東燃ゼネラル石油は一時ストップ安(値幅制限 の下限)まで売り込まれた。

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