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東芝:第3四半期は25%営業減益、メモリー急落で-通期据え置き(2)

半導体国内首位の東芝が29日発表した第 3四半期(2007年10-12月)の連結業績(米国会計基準)によると、主力の NAND型フラッシュメモリー(電気的に一括消却・再書き込み可能なメモリ ー)市況の急落を受け、営業利益は前年同期比25%減の421億円となった。

半導体事業の営業利益は168億円と、前年同期比で29%減。東芝は「選択 と集中」戦略の中で、携帯音楽プレーヤーやデジタルカメラ向けの記憶媒体と して需要が急増しているNAND型メモリーに注力しているが、その分、市況 下落が全体にも響いた。半導体世界首位で東芝のライバル、韓国サムスン電子 も第4四半期(07年10-12月)決算は減益に見舞われている。

液晶テレビや携帯電話端末、次世代DVD(デジタル多用途ディスク)「H D DVD」プレーヤーなどで構成するデジタル製品の営業利益が、競争激化 を背景に同64%減の63億円へと急減したのも目立つ。デジタル製品の売上高 は半導体の2倍以上。

第3四半期の売上高は同5%増の1兆8785億円、純利益は前年同期比 11%増の805億円。銀座・東芝ビルの売却益1300億円の計上などで純利益で は増益を達成した。

通期(08年3月期)業績予想は据え置き。売上高は前期比9.6%増の7兆 8000億円、営業利益は同12%増の2900億円、純利益は同31%増の1800億円 を引き続き見込む。予想通りとなれば、売上高と純利益は過去最高、営業利益 は1990年3月期実績の3159億円に次ぐ2番目の水準となる。

業績発表の会見で村岡富美雄専務は、米サブプライム(信用力の低い個人 向け)ローン問題による景況不透明感や「想定を超えるメモリー価格の下落」 を、好調なパソコンや、年度末に売り上げが集中する電力設備など社会インフ ラの利益でカバーできるかが見通し達成の鍵だと説明。NAND型メモリー市 況の下落幅は前年比50%と、従来想定の40%から拡大を見込んでいる。

深く見極める

部門別の営業損益見通しや投資計画は現時点では変更していない。半導体 部門の今期営業益見通しは1500億円のままだが、昨年12月までの9カ月分の 利益は819億円にとどまり、今年もメモリーの市況下落が続く。村岡氏は今期 の展望について「厳しいと認識しているが、3月末までを注意深く見極めた い」と語った。

みずほ証券の張谷幸一アナリストは、第3四半期の営業減益で「通期予想 を下方修正するとの見方が広がりやすくなった」と指摘。ただ2900億円の営 業利益予想が100億円や200億円下押しても大きな問題ではなく、メモリー価 格が年率40-50%下がることも驚きではないとみている。「ポイントはむしろ 来期に、景況低迷で携帯型プレーヤーなどの販売が影響を受けるかどうかだ」 という。

村岡氏は想定外の市況下落の理由として「同業他社がスポット市場に大量 に出してきた」ことで、東芝が納入先としている大口取引の「価格も引きずら れた」のに加え、「新規ベンダーの立ち上がり」も挙げた。NAND型フラッ シュの主力である容量8ギガ(ギガは十億)タイプのスポット市況は昨年8月 には9ドルを超えていたものの、その後は低迷。29日には3.09ドルにまで下 落している。

次世代DVDは赤字

東芝は次世代DVDについて「HD DVD」規格の盟主として、ソニー や松下電器産業などが推す別規格「ブルーレイ・ディスク(BD)」と対抗。 米映画大手の大半がBD側に傾くなど劣勢が目立つ中、今月に入り欧米でプレ ーヤーの値下げを発表している。

規格争いが収益に与える影響について村岡氏は「HD DVD」製品販売 の損益が赤字であることは認めつつも、赤字の額や昨年の歳末商戦での販促負 担についてはコメントを避けた。

東芝の株価終値は前日比17円(2.4%)高の726円。

--共同取材 中島三佳子 Editor:Kenzo Taniai, Hitoshi Sugimoto

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