NY外為:円下落、世界的な株高でキャリー取引が活発化(2)

ニューヨーク外国為替市場では円が下落。 主要通貨の大半に対して下落した。スイス・フランも売られた。世界的な株高 を背景に投資家は低金利通貨の円やスイス・フランで資金調達し、高金利通貨 で運用するキャリー取引を活発化させた。

午前に発表された12月の米耐久財受注が予想を上回る伸びを示したことか ら、トレーダーの間では連邦公開市場委員会(FOMC)が30日に0.5ポイン トの利下げを発表するとの見方が後退した。

オンライン外為取引会社ゲイン・キャピタル傘下のフォレックス・ドット・ コムの為替チーフストラテジスト、ブライアン・ドラン氏は、「今のリスク許 容度の回復は一時的なものだ。円と株式の相反関係は引き続き残っている」と 語る。

ニューヨーク時間午後4時6分、円は対ドルで0.2%下げて107円6銭。前 日は106円90銭だった。対ユーロでの円はほぼ変わらずの158円16銭。前日 は1ユーロ=158円2銭。ドルは対ユーロでほぼ変わらずの1.4774ドル。前日 は1.4781ドルだった。前日のドルはユーロに対して1月16日以来の安値とな る1.4798ドルまで売られた。

先物市場動向によると、FOMCが30日に0.5ポイントの利下げを決定する 確率は78%となっている。前日は86%だった。0.25ポイントの利下げ確率は 22%。FOMCは今月22日に0.75ポイントの緊急利下げを発表した。

円、スイス・フランが下落

円はブラジル・レアルに対して0.6%下落。対ノルウェー・クローネでは

0.7%下げた。株高を背景に投資家は円で資金を調達し、高金利通貨の株式や債 券に買いを入れた。

日本の政策金利は0.5%と主要国のなかで最も低い水準だ。これに比べてブ ラジルは11.25%、ノルウェーは5.25%となっている。

スイス・フランは主要通貨すべてに対して下落。対ユーロでは0.3%下げて

1.6153スイス・フラン。前日は1.6101スイス・フランだった。ドルに対しては

0.4%下げて1.0932スイス・フランだった。前日は1ドル=1.0893スイス・フラ ン。

耐久財受注

ドルは朝方、12月の米耐久財受注の伸びを好感してユーロに対して上昇した が、午後に伸び悩んだ。

米商務省が発表した2007年12月の米製造業耐久財受注額は前月比5.2%増と、 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値である1.6%増 を上回った。11月は0.5%増と速報値の0.1%増から上方修正された。変動の大 きい輸送用機器を除く受注も12月に前月比2.6%増加した。

INGファイナンシャル・マーケッツの自己勘定取引ディレクター、マシュ ー・カッセル氏(ニューヨーク在勤)は、「統計内容はFOMCが0.25ポイン トの利下げにとどめるとの見方を支援している」と指摘、「米経済の強さを示 唆している。この統計はある程度、ドル買いの理由になった」と続けた。

人民元が上昇

ドルは年初からこれまでにユーロに対して1.2%下げた。米国の利下げ観測 に対し、欧州では欧州中央銀行(ECB)の金利据え置き観測が広がっている。 今月の米緊急利下げで、米政策金利は2004年11月以来初めて、欧州の政策金 利(4%)を下回った。

中国の外国為替取引では、人民元がドルに対し一時、7.1930元と、2005年の ペッグ(連動)制廃止後の最高値をつけた。元財務官の榊原英資氏が、ブルー ムバーグ・ニュースとのテレビインタビューで、中国人民元の対ドル相場は今 年、10%を超える上昇になる可能性があると予想したことに反応した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE